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前立腺がん(ぜんりつせんがん)

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更新日:2014年11月18日 [ 更新履歴 ]    掲載日:1996年10月16日
更新履歴
2014年11月18日 「4.疫学・統計」を更新しました。
2013年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2006年10月06日 内容を更新しました。

1.前立腺について

前立腺は男性だけにあり、精液の一部をつくっている臓器です。前立腺は、恥骨(骨盤を形成する骨の1つ)の裏側に位置しており、栗の実のような形をしています。
図1 前立腺の構造
図1 前立腺の構造

2.前立腺がんとは

前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。最近、遺伝子の異常が原因といわれていますが、正常細胞がなぜがん化するのか、まだ十分に解明されていないのが現状です。

がん細胞は、リンパ液血液の流れで運ばれ別の場所に移動し、そこで増殖することもあります。これを転移といいます。前立腺がんは近くのリンパ節や骨に転移することが多いのですが、肺、肝臓などに転移することもあります。

前立腺がんは早期に発見すれば手術や放射線治療治癒することが可能です。また、比較的進行がゆっくりであることが多いため、かなり進行した場合でも適切に対処すれば、通常の生活を長く続けることができます。

3.症状

早期の前立腺がんには特徴的な症状はみられません。しかし、同時に存在することの多い前立腺肥大症による症状、例えば尿が出にくい、尿の切れが悪い、排尿後すっきりしない、夜間にトイレに立つ回数が多い、我慢ができずに尿を漏らしてしまうなどがみられる場合があります。前立腺がんが進行すると、上記のような排尿の症状に加えて、血尿や骨への転移による腰痛などがみられることがあります。腰痛などで骨の検査を受け、前立腺がんが発見されることもあります。また肺転移がきっかけとなって発見されることもあります。

最近は、症状がなくても人間ドックなどの血液検査で、腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)が高値であることがわかり、専門医を受診される方が増えています。

4.疫学・統計

わが国の前立腺がんによる死亡数は約1.2万人で、男性がん死亡全体の約5%を占めます。前立腺がんの罹患数(全国推計値)は、約4.7万人で、男性がん罹患全体の約14%を占めます。罹患率は65歳前後から顕著に高くなります。年齢調整罹患率は1975年以降増加していますが、その理由の1つは、前立腺特異抗原(PSA)による診断方法の普及があげられます。前述したように、早期がんでは特有の自覚症状がみられないため、受診のきっかけがないという問題点がありました。しかし、PSA検査によって、気付くことが困難であった早期のがんが発見されるようになりました。

年齢調整死亡率は1950年代後半から1990年代半ばまで増加し、2005年以降は減少傾向となっています。日本人の罹患率は欧米諸国および米国日系移民より低く、欧米諸国の中では米国黒人の罹患率が最も高くなっています。

1)前立腺がんとラテントがん

前立腺がんは、加齢とともに多くなるがんの代表です。前立腺がんの中には、進行がゆっくりで、寿命に影響しないと考えられるがんもあります。

がんではない、ほかの原因で死亡した男性の前立腺を調べた結果、がんであったことが確認されることがあります。このように、生前、検査や診察などで前立腺がんが見つからず、死後の解剖により初めて確認されるがんを、ラテントがんといいます。これに対し、悪性度の高いがんは時間の経過とともに進行し、検査や診察などで発見されるようになります。

前立腺がんでは、PSA検査の普及によりラテントがんを発見する頻度が高くなる可能性が指摘されており、このような過剰診断が問題視されています。

2)前立腺がんの原因と予防

前立腺がんで明らかになっているリスク要因は、年齢(高齢者)、人種(黒人)、前立腺がん家族歴といわれています。動物実験などから、アンドロゲン(男性ホルモン)が前立腺がんの発生に重要な役割を果たしているのではないかといわれてきましたが、現在のところ、疫学研究ではこの仮説に一致する結果は得られていません。最近では、細胞増殖に関係しているタンパク質の一種であるIGF-1によって、リスクが高くなる可能性が指摘されています。

食事・栄養素に関しても、現在前立腺がんとの関係が明らかになっているものはありませんが、リスク要因として、乳製品、カルシウム、肉、脂肪、予防要因として大豆、リコピン、セレン、ビタミンE、魚、コーヒー、野菜などが候補にあげられています。

また、喫煙、運動についても、関連があるかどうかを含めて、研究が進められています。
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