1.「がん相談センター」紹介ラジオドラマCMについて
国立がん研究センターでは、全国のがん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」をもっと身近にご利用いただくため、相談内容の事例を紹介する「ラジオドラマCM『明日への扉』」を作成しました。拠点病院の皆さま、また各都道府県のがん対策主管課の皆さまが、地元の周知企画等で活用できるよう、音源データの貸し出しを始めました。
制作の趣意について
「がん相談支援センター」の存在をより多くの市民に知ってもらうための取組はすでに各都道府県の相談支援部会や、個々のがん診療連携拠点病院によっても実施されており、ここ数年では各地区の啓発イベント等に合わせてさまざまな形でのPRが行われています(こちらも参照)。
「ラジオドラマCM『明日への扉』」では、その様なイベントに足を運べない方、また課題解決に向けた情報収集の習慣や時間が必ずしも確保できない方々に、がん相談支援センターがどのような時に利用できるのか、またどのようなことを相談できるのか等、利用者目線で伝えるための新しい試みです。平成27年度から平成28年度にかけて8県のラジオ放送局で、啓発普及イベント等にあわせて放送してきました。
「がん相談支援センター」に寄せられる相談は多岐にわたるため、さまざまなエピソードが用意されていますが、台本を準備するにあたって留意したのは「サービス提供者からのメッセージ」にはしないこと。あくまでも利用者(患者本人あるいは患者を支える立場の人)とその周りの面々の日常の会話を通して、利用局面を描き出すこと、また相談員との接触によって、何が起こったのか、イメージしやすくすることに注力しました。
これまでの9本のエピソードはすべて、全国のがん相談支援センターの専門相談員から寄せられた実際のエピソードを基に台本原案を起こしており、これからも機会があれば、新たなエピソードを制作することも検討しています。
これまでの放送事例
平成28年度放送分
- 『明日への扉』放送(岩手県、11月放送)のお知らせ
- 『明日への扉』放送(福岡県、10月~11月放送)のお知らせ
- 『明日への扉』放送(和歌山県、9月~10月放送)のお知らせ
- 『明日への扉』放送(沖縄県、9月放送)のお知らせ
- 『明日への扉』放送(栃木県、9月放送)のお知らせ
- 『明日への扉』放送(青森県、8月放送)のお知らせ
平成27年度放送分
制作済みのエピソードについて
制作済みのエピソードは以下第1話から第8話までとなります。その他に緩和ケアに関わる領域のエピソード(緩和ケアや医療用麻薬に関する啓発目的で作成したものであり、「がん相談支援センター」のPRを狙った内容ではありません)も別途2話提供可能です。
なお、個々のエピソードは1話完結型で、第1話から第8話までを特定の順序で流す必要はありません。エアタイムの編成次第で、選択したエピソードをご利用いただけます。
放送品質ではありませんが、各エピソードの流れをMP3様式に圧縮したものは、こちらからダウンロードして試聴することが可能です。
※第1話~第8話はそれぞれWAVファイル(放送用)とMP3ファイル(試聴用)で入手可能です。再生時間は短いもので3:10分、長いもので03:33分、と少し幅があります。
第1話 | 夫と妻、くもりのち晴れ | MP3様式試聴版 台本 |
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内容 | 【登場人物】 妻(かず子さん) 夫(患者さん) 相談員(サワイさん、女性) 声の出演はない 担当医(シゲマツ医師) |
【あらすじ】 夫は2年前に胃がんの全摘手術をした。フォローアップに付き添おうとしたら、夫に断られた。帰宅した夫に尋ねてもそっけない返事だった。数日たって担当医に話しを聞こうと病院に1人で行ったが、ためらっているうち、がん相談支援センターの表示を見て入っていった。夫の話しを相談員にする。いい夫婦ですね、という相づちを聞き、夫の優しさに気付く。 |
第2話 | とりあえず治療費は大丈夫 | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 サタケさん(大腸内視鏡検査を受けにきた自営業) 検査で一緒になった男性、作業員風 相談員MSW(ミソベさん、女性) |
【あらすじ】 大腸内視鏡検査を待って入る間、一緒になった男性から高額療養費制度の話しを聞いた。医療費の心配が軽くなった。帰り際に「がんになったら手にとるガイド」が置いてあったのを見た。 |
第3話 | やっぱり家はいいよネ♪ | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 私 相談員(イシバシさん、男性) 声の出演はない 母 担当医(ナカムラ医師) |
【あらすじ】 母はこれまで治療をがんばってきたが、担当医から緩和ケア病棟を探すか在宅か、がん相談支援センターに行くよう言われた。自宅で過ごさせたいが、自分の仕事もある。相談員に自宅介護の体制を整えてもらい、母も自分もよかったと思っている。 |
第4話 | 相談員さんに見守られて... | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 私 妻 相談員(ウチヤマさん、女性) |
【あらすじ】 職場検診で肺の精密検査を受けるよう言われた。がん診療連携拠点病院のことを週刊誌で知り、電話で問い合わせをした。がん相談支援センターの案内で受診し、肺がんとわかり、手術をした。手術後の歩行練習で相談員に会い、励まされる。 |
第5話 | まさか!?私が乳がん... | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 真由美(40代前半、乳がん、パート勤務、小学生の子どもあり) 相談員(女性) |
【あらすじ】 ママ友の付き合いで受診した乳がん検診で、要精密検査の結果が出た真由美。病院選びについて悩み、ネット検索をし、情報集めをするが、迷いはますます深くなった。そこで見つけた相談支援センターに電話相談。病院選びについてのアドバイスを受ける。 |
第6話 | お父さん、手術してよっ!! | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 美沙(患者の娘、53歳、パート、大学生と高校生の子ども2人あり。東京在住) 大造(患者、78歳、初期の胃がん。これまで大きな病気なし。秋田在住) 母(患者の妻) 医師(男性) 相談員(中川さん、女性) |
【あらすじ】 東京に住む美沙に母から電話。大造が胃がんと診断を受けたが手術を嫌がっているらしい。美沙は秋田に戻り、主治医から説明を受けたあと、がん相談支援センターへ。相談員から大造と一緒に面接することを勧められる。 |
第7話 | 迷った時のセカンドオピニオン | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 喫茶店マスター(男性) 山下(常連客、40代前半男性) 古野(常連客、60歳女性) |
【あらすじ】 山下さんが前立腺がんの義父が手術か放射線かで迷っている話しを、喫茶店のマスターに話ししていると常連の古野さんからセカンドオピニオンを勧められる。義父の病院のがん相談支援センターで相談し、セカンドオピニオンを受けることになった。 |
第8話 | がんでも仕事は辞めません。 | MP3様式試聴版 台本 |
内容 | 【登場人物】 さち子(40代後半) みゆき(年下の職場の同僚) 小野(がん相談員、女性) |
【あらすじ】 がんの治療のため、仕事を辞めることを考えていたさち子。しかし、みゆきのお父さんは、がんと仕事を両立していたと引き止められる。検査に行った病院で、がん患者の就労のセミナーのポスターを見た。セミナーの問い合わせ先のがん相談支援センターに立ちより、相談員に話しを聞かれる。 |
放送コンテンツの利用について
「明日への扉」シリーズで利用したラジオ放送用のミニドラマ(第1~第8話、それぞれの尺は3分前後)は、各地の地方行政団体(自治体のがん対策主管課等)や都道府県がん診療連携協議会、患者団体が提供・協力するラジオの情報コーナー等で利用することも可能です。
①ドラマ放送の前後のクレジットにて、本ドラマ本編の企画制作は国立がん研究センターによるものであることを明示すること。
②営利目的のCMの一部としては利用しないこと。
③ドラマ本編の直後に、地域のがん相談支援センターの周知に寄与するアナウンス(事前録音方式でも生アナウンスでも可)を含めること。
④原則、内容は加工・改変しないことが基本条件です。(施設種類の呼称を一部変更する、搭乗する交通手段やそれに伴う効果音を一部変更するなど、地域の状況にあわせて一部加工することを承認する場合もありますが、個別にご相談ください)。
放送時に仕様する前後クレジットの音源については、自前で録音していただくのも可能ですが、スクリプトのみ用意した上でラジオ局に吹き込んでもらうことも(多くの局では)可能です。過去の放送時のサンプル音源が必要な場合は、下記問い合わせ窓口までご相談ください。
利用に際しては事前に所定の申請フォーム(オンラインフォーム)にご記入いただく必要があります。
「がん相談支援センター」紹介ラジオドラマCM 申込ページ
担当事務局の審査(2週間ほどお待ちいただくことがあります)を踏まえ、利用承認が完了したあと、コンテンツデータ(WAV様式のデータファイル)を原則としてネットワーク媒体で提供します。詳しくは下記の問い合わせ先までご連絡ください。
今後の制作予定について
平成29年度現在、年度内の新エピソード制作は計画していませんが、今後も各地での放送につなげるための協賛金等が獲得できた時点で、追加エピソードを制作することを想定しています。 なお、新作エピソードのストーリーは常に募集しています。基礎シナリオ(どのような状況、登場人物や想定シーン、想定地域等)、また可能であれば、台本原案等も本事務局までお送りください。
「がん相談支援センター」紹介ラジオドラマ音源貸し出しについてのQ&A
がん相談支援センター紹介ラジオドラマ音源貸し出しについて寄せられた質問について、Q&Aを作成しました。貸し出し申請をするにあたり、参考にしてください。
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Q1 ラジオでの放送以外の用途でも、利用は可能でしょうか?
A1講演会の一環で利用する、PRブースで流す等、啓発目的に資する場面であれば、利用は可能です。その場合でもいったん利用申請をお願いします。
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Q2 ドラマ単体をタイムあるいはスポットで流すのではなく、特集番組や地域情報コーナー等で、インタビューや取材とあわせて放送することも可能ですか?
A2隙間枠にもおさまるよう3分長に仕立ててはいますが、さまざまな番組でご利用いただけます。これまで放送した地域でも、その様な形で地元のがん相談員への取材や、地元の拠点病院ネットワークを紹介する情報コーナーの中で、1-2話を抽出して放送したこともあります。
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Q3 利用料は発生しますか?
A3貸し出しに伴う利用料は発生しません(無償)
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Q4 内容の一部を変更した形で、新たに収録することは可能でしょうか?
A4地域の方言等を反映したい、あるいはシナリオに登場する場所や施設種類をより放送地区の事情に合わせたものに置き換える等の事由で、地元スタジオ(あるいは放送局)で当該台本を基に新たな音源を収録することも、事前審査で承認された場合は可能です(吹き替えをお考えの場合は、事前に事務局までご相談ください)。ただし、特定の施設名をひもづけることは原則認めておりません。また収録コストは発注主体にてご負担いただくことになります。
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Q5 地元企業等の協賛を確保して、放送する場合でも貸し出しは認められますか?
A5前後クレジットやその他(当該ラジオ放送に連動した広報媒体)にて、制作クレジットを明示していただくこと、また個別商品等のコマーシャルとは切り離してご利用いただくこと、の2つの条件を順守いただくことを前提に、独自のスポンサーをつけていただくことは可能です。
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Q6 第1話~第8話までを、そのままの順番で放送することは必要ですか?
A6個々のエピソードは自己完結型ですので、特定の順番で流す必要はありません。また全エピソードを利用する必要もありません。放送枠と当該ラジオ局のリスナーの特性等を考慮し、利用するエピソードを決めていただいて構いません。
2.がん相談センターイメージソングの利用
がん相談支援センターのイベントにおいて、イメージソングを利用していただくことができます。
作詞・作曲 尾飛良幸
「サンキューバトンの歌(ボーカルつき)」(mp3:5.4MB)
「サンキューバトンの歌(インストルメンタル)」(mp3:5.4MB)
イメージソングの利用にあたっての注意事項
- ダウンロードして会場内で流す等の利用していただくことは可能です。
- CD等の媒体に複製して頒布することはできません。
- 紹介する機会がある場合には、作詞作曲者名(尾飛良幸)のクレジット標記をお願いします。
問い合わせ先
国立がん研究センターがん情報サービス事務局
Email:ganjoho-admin-contact@ncc.go.jp
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