PDCAサイクル開始の経緯
- 平成26年、がん診療連携拠点病院の指定要件が改正されたことを受け、同年8月の千葉県がん診療連携協議会で「PDCAサイクル専門部会」の立ち上げが決定。
- 平成26年度内に開催された「PDCAサイクル専門部会」で、各専門部会単位で活動を進めることが決まる。PDCAサイクル専門部会は、各専門部会の活動の取りまとめを担当。
PDCAサイクルの具体的な取り組みの内容や工夫
- PDCAサイクル専門部会には、各専門部会の実務責任者と各拠点病院のPDCAサイクル責任者が参加。PDCAサイクル責任者の半数が病院長と副病院長、その他の施設では、各病院で医療の質と安全の向上についてリーダー的な役割を果たしている医師が担当。
- 活動は県単位と施設単位に分類。県単位の活動は、平成29年度に計画が立案され、その後スタートした。一方、施設単位の活動は、従来行っていた活動を県内で共有する形で進められた。
- 平成30年度に、県単位と施設単位で活動の報告様式を統一。令和元年には、県単位の活動を「施設目標あり」と「施設目標なし」に分類した。
- 小児がん専門部会では、医療者、患者や家族に対して小児がんの知識を伝えることと、移行期医療をスムーズに進めることを課題にあげ、活動を実施した。
- 相談支援専門部会では、従来の活動を踏まえ、がん相談支援センターで行うべき情報提供と支援の内容の確立、相談員の研修受講推進、がん相談支援センターの周知などの課題に取り組んだ。
PDCAの成果
- 活動を通して情報共有が進んだことで、他施設の取り組みを参考に、自施設の取り組みを見直す動きが生まれた。
今後の展開
- 千葉県内で担当する専門部会がない18分野について、どの分野を選び県全体の課題としていくのか、また、その課題をどのように進めていくかについて議論を進めていきたい。
- がんの診断・治療の質を向上させていく取り組みを進めるため、「地域連携クリティカルパス・臓器別腫瘍専門部会」の7つのがん種ごとの部会との連携について検討を進めていきたい。
PDCAサイクル推進のヒント
- 「わかりやすくする工夫とマニュアルの整備」:報告書の提出がスムーズに進むよう、記入をわかりやすくする工夫と、わかりやすいマニュアルの整備を行った。
- 「横目で見ながら、参考にしながら、試行錯誤していく」:他の取り組みを参考にしやすいよう、報告書のフォーマットや運用方法を工夫するとともに、PDCAサイクル専門部会の進め方を工夫した。
- 「一覧表を活用して、活動を目に見える形にする」:目に見える形にしていくことで、改善活動が自主的に進むようになった。
- 「PDCAサイクルは特別なことではない!」:ふだんの仕事でもPDCAサイクルを回している活動がある。その取り組みをうまくフォーマットに落とし込めるように支援していく。
- 「得意なところから回す、意識の高い人がいるところから回す」:可能な部分から活動を始めることで、全施設に活動を広げていくための足がかりができる。
- 「継続のカギは、粛々と進めること」:同じ時期に、同じ作業を行うように工夫することで、取り組みが習慣化するだけでなく、活動を進めるために必要なパワーも最小限に抑えられる。
更新・確認日:2021年09月17日 [
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