- 日時
- 2019年10月18日(金)17:30~18:30
- テーマ
- がん患者を支える取り組み
(山形県立中央病院発信)
司会 山形県立中央病院 緩和ケアセンターGM 相馬 由美
がん患者を取りまく状況は、高齢化社会や医療費削減による在院日数の短縮、がん患者の多様化するニーズを踏まえた就労・在宅医療・介護サービスの問題などがあり厳しいものとなっている。その中で、当院看護部の外来における看護師の取り組み、がん看護外来の取り組み、がんサロンの取り組みを紹介し、皆様からご意見をいただき「がん患者を支える」体制の向上を図りたい。
1.外来におけるがん患者の療養支援(がん看護チームの取り組み)
山形県立中央病院 外来看護師長 がん化学療法看護認定看護師 鈴木 由美
当院は都道府県がん診療連携拠点病院であるだけでなく、3次救急を担う急性期の総合病院である。外来は33診療科、外来患者数は一日平均1092名で、この中の29.7%の患者が、がん患者である。
入院期間が短縮され、高度な医療・処置が外来に移行し繁雑となっている中、がん患者を抽出し苦痛スクリーニングを実施するために、また、介入が必要ながん患者に適切にケアを提供するために試みた取り組みを報告する。
2.がん患者への専門的な介入(がん看護外来の取り組み)
山形県立中央病院 緩和ケアセンター看護主査 緩和ケア認定看護師 蜂谷 博子
当院のがん看護外来では、がん患者と家族が安心して療養生活が送れるように、不安や困りごとの相談と対応を行っている。患者が抱える様々な苦痛に適切に対応するためには、外来看護師との情報共有が不可欠である。現在、各科外来における苦痛スクリーニングの活用や看護師の気づきで、患者の苦痛に対応する動きが少しずつ定着してきた。これまでの取り組みと今後の課題について報告する。
3.がんサロンのこれまでの経過と今後の展望
山形県立中央病院 地域医療部看護主査
がん相談支援センターがん相談員 稲村みどり
当院のがんサロンは平成24年8月より隔月開催し、平成26年度からはほぼ毎月開催している。参加者からは好評だが、サロンがあることが十分に認識されず参加者が少ないため、周知方法や進行方法・内容について検討を重ねている。検討事項の一つにピアサポーターの活用があり、山形県がん総合相談支援センターにおいてピアサポーター養成事業を実施している。今後はピアサポーター主体のサロン運営の計画などがあり紹介する。