- 日時
- 2024年06月21日(金)17:30~18:30
- テーマ
- 倫理観の醸成に向けた当院の取り組み
(千葉県がんセンター 発信)
司会 千葉県がんセンター 副看護局長 實方 由美
がん治療法の発展によって、患者は病気や治療と対峙し意思を決定している。また、生活背景の複雑化、価値観の多様化によって、倫理的な課題も増えている。そこで、多職種で課題に取り組む当院の倫理コンサルテーションチームの活動について報告する。
また、がん看護に携わる看護師が直面する倫理的問題も変化しており、倫理的な感性の高い看護師を育成していくために開始した、「看護倫理対象別教育プログラム」の経過についても報告する。
1. 臨床倫理コンサルテーションチームの活動報告
がん看護専門看護師/がん化学療法看護認定看護師
倫理コンサルテーションチーム 看護局 次長 山田 みつぎ
当院では職員が直面した倫理上の課題について相談を受け、多職種チームでの検討・支援を目的として、臨床倫理コンサルテーションチームを設置した。主な活動内容は、臨床現場からの相談への対応や倫理上の課題に関する指針の作成等である。活動開始後8例の相談があり、カンファレンスの調整や情報の整理、倫理的課題の焦点化、臨床現場の意思決定支援等を行った。今回、チームの設置に至るまでの経過及びチーム活動の実際と今後の課題を報告する。
2.対象別看護倫理教育プログラムの導入と成果
がん看護専門看護師 倫理コンサルテーションチーム 副看護師長 伊藤 淳子
当院では全看護師を対象とした倫理研修を10年以上にわたり実践してきた。しかしながら、経験や臨床実践能力によって倫理的問題への気づきも異なることから、経年別およびラダーレベル別に倫理教育を実践することとし、2018年から「看護倫理対象別教育プログラム」を実施している。
現在までの6年間、このプログラムに軽微な修正を加えながら研修運営を継続してきた。今回、プログラムの詳細およびプログラム導入後の成果について報告する。