- 日時
- 2025年06月20日(金)17:30~18:30
- テーマ
- IVナースプログラム実践の現状と課題
独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター 発信
独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター 緩和ケア病棟 / 向 涼子
当院はがん専門病院であり薬物療法の実施においては看護師が血管穿刺を行う機会が多くあります。そのため、抗がん剤投与に伴う血管穿刺の可能な看護師を院内認定がん薬物療法看護師育成研修やIVナースプログラムで育成してきました。今回、当院における静脈注射の実施状況やリスク管理、質担保のための取り組み、IVナースの活動実践における課題、看護師の支援体制などを報告します。
1.IVナースプログラムの運用の現状と課題
看護部 / 宮脇 聡子
当院では静脈注射に関して、静脈注射、中心静脈カテーテルポートからの採血、抗がん剤投与目的の静脈路確保の研修を、それぞれ別の部署が主催して開催していました。2018年から、これらの手技が段階的に獲得できるよう新採用時から体系化されたIVナースプログラムを作成し、運用しています。本プログラムの概要と現状、課題を報告します。
2.静脈注射実施におけるリスク管理
医療安全管理室 / 白川 規子
当院では、看護師の静脈注射実施基準においてはリスクの高い行為であることを念頭に看護倫理に基づく実践および、自己の能力、患者の病態、薬理作用等を考え自律的に判断し実施することを原則としています。また、静脈注射を安全に実施するためには、前述に加え、手技、法的責任の理解、患者観察、緊急時対応等の能力が求められます。今回、看護師が行った注射に関連するインシデントから課題に取り組んだため報告します。
3.IVナースの活動実践における課題と支援体制
外来通院治療室 / 村上 佐代子
当院の看護師は「IVナースプログラム」に従って、段階的に知識、技術を獲得しています。しかし、特に抗がん剤投与目的の静脈路確保の血管外漏出に関して、看護師は責任と不安を抱えていました。そこで、血管外漏出を予防する対策の一つとしてアセスメントシートを作成し運用を開始しています。また、血管外漏出などの緊急時にすぐに対応できるよう医師と協働して体制を整えました。その他、IVナースの活動実践における課題と支援体制について報告します。