- 日時
- 2023年11月17日(金)17:30~18:30
- テーマ
- 埼玉県立がんセンター検査技術部 臨床貢献への試み
(埼玉県立がんセンター 発信)
司会 埼玉県立がんセンター 検査技術部 副部長 伊丹 直人
当センターの検査部門は1975年の開院当初から病棟及び外来採血を担当しチーム医療を実践している。開院以来継続して行ってきた臨床貢献のうち、2013年の新病院建設・移転後10年間に行った試みの一部を紹介する。
1.生理検査室 超音波検査部門 乳癌診療への貢献と10年の軌跡
埼玉県立がんセンター 検査技術部 生理検査室 松崎 理絵
当センターでは1975年の開設以来、乳がん手術件数は上昇基調が続いている。生理検査室では、増加する乳腺超音波検査に対応するために超音波診断装置の増設および乳腺超音波検査技師の育成(3名→6名)など検査体制を強化してきた。今回、我々は生理検査室(超音波検査部門)における乳がん診療への貢献と10年の軌跡について報告する。
2.院内FCM検査の有用性-造血器腫瘍症例を中心に-
埼玉県立がんセンター 検査技術部 血液・特殊血液検査室 堀井 洸佑
当センター検査技術部は2023年1月にフローサイトメーターNavios EX 3レーザー10カラー(ベックマン・コールター社)を導入した。今回、フローサイトメトリー(FCM)検査が造血器腫瘍の診断・治療に役立った症例を2つ紹介する。症例1は多様な形態を示し骨髄塗抹標本のみで腫瘍細胞の同定に苦慮した症例である。症例2は前医で芽球様の形態とFCM検査結果からAML-M7と診断されて当センターに紹介入院となった症例である。他施設においてFCM検査の参考にしていただきたい。
3.外来採血室のリニューアル効果(8ブース→10ブース)
埼玉県立がんセンター 検査技術部 採血室 天野 直樹
当院は2013年に新病院に移転し、採血室は看護部から検査技術部管理になった。移転当初採血台7台でスタートし、2019年に8台体制となった。近年採血件数・待ち時間が増加傾向にあるため、2023年1月採血機器更新に伴い、採血台を8台から10台に増やし、採血室のリニューアルを行った。今回、リニューアルによる効果と、そこから見えてきた課題、新しく追加された機能について紹介する。