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【看護師向け】 2017年

多地点がん看護カンファレンス[2017-第1回]

(大阪府立成人病センター発信)
司会 大阪府立成人病センター 副看護部長 柳川 のり子

大阪府立成人病センターは、2006年に特定機能病院、2007年がん診療連携拠点病院に指定され、がん医療の向上を牽引する役割を担っている。近年のがん治療の進歩はめざましく、がんは慢性疾患と言わる時代となったことから、がんを抱えながら療養生活を続けていくための支援が求められている。そこで多職種とチームを結成し患者・家族の視点にたった取り組みを紹介する。

1. スキンケア教室(チームスプラッシュ)について

大阪府立成人病センター がん化学療法看護認定看護師 谷口 純子

当院では、2010年から医師、看護師、薬剤師がEGFR阻害剤の皮膚障害対策チームSPRASH(Specialists for RASH management)を結成し、「良好なQOLを保ちながら治療継続を可能にする」をビジョンに掲げ、皮膚障害対策の構築やケアを行っている。外来診療という限られた時間での患者教育が課題に挙がるなか、2016年度から、事務局とタッグを組んで、新たにスキンケア教室を開始した。患者への皮膚障害対策の啓発を目的にし、現状での課題やプレ教室でのアンケートを基にプログラムを考え、本年度は6回の教室を実施した。今回はこのスキンケア教室の取組みについて紹介する。

2. 膵がん教室について

大阪府立成人病センター がん看護専門看護師 宮田 優子

当センターでは2015年6月より膵がん教室を開催している。この教室では、「抗がん剤と療養生活」「手術療法と入院生活」「放射線療法」を各月のテーマとしている。疾病・治療・副作用の説明や生活面についての助言を行い、質疑応答の時間を多くもつことで相談しやすい雰囲気に努めている。このことは疾病・治療についての知識を深め、患者の不安の軽減につながっている。
今回は教室の立ち上げから、工夫を重ねて現在までとりくんできた活動の経過と成果を報告する。

3. ちゃ・ちゃ・ちゃ(CHANCE・CHALLENGE・CHANGE)セミナーについて

大阪府立成人病センター 看護部 広報委員会 外来看護師長 甲斐 玉恵

ちゃ・ちゃ・ちゃセミナーは、がん療養を続ける患者・家族を対象とした、療養上の情報を提供するセミナーの名称である。2013年6月から今年の1月までに計38回を迎える。
セミナーを開催するに至った背景として、4つのことが挙げられる。①がんの療養期間の長期化②医療者と患者の情報の非対称性③治療選択の主体が医師から患者主体に変化④がんの情報氾濫がある。医療者として正しい情報を提供していくことが必要である。そのために、専門的な立場の講師を招き毎月開催している。

更新・確認日:2017年02月14日 [ 履歴 ]
履歴
2017年02月14日 抄録を掲載しました。
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