- 日時
- 2020年06月19日(金)17:30~18:30
- テーマ
- 放射線治療看護外来の現状と今後の展望
(国立がん研究センター東病院発信)
司会 国立がん研究センター東病院 がん化学療法看護認定看護師 副看護部長 近藤美紀
「2017年に第3期がん対策基本計画」が策定され、がん医療の充実として放射線治療も掲げられている。2025年問題の1つである高齢者の増大により、機能や形態を温存することができ、全身への有害事象が少ないとされる放射線治療を受ける患者は増えると考えられる。日々進化する放射線治療において看護外来では、患者の意思決定支援や有害事象を予測した支持的介入を行っている。看護外来の在り方について考える良い機会になるよう当院での取り組みを紹介する。
1.放射者線治療看護外来開設までの経緯と現状、今後の課題
国立がん研究センタ—東病院 外来 がん放射線療法看護認定看護師 石井しのぶ
放射線治療看護外来は、がん放射線療法看護認定看護師が専門的な視点から患者及び家族に対し、初診から継続した支援体制の構築を目的とし開設をした。患者を全人的にとらえサポートを行うには、多職種や病棟と連携を図り、協働したチーム体制を整えていく必要がある。今後は、よりチーム医療を充実させ、患者にシームレスなケア提供が行えるようにしていきたいと考える。今回は、当院での看護外来の役割や取り組み等を紹介する。
2.放射線治療看護外来での実際のかかわり
国立がん研究センタ—東病院 外来 がん放射線療法看護認定看護師 副看護師長 中盛祐子
放射線治療看護外来では、一定の時間と場を確保し、治療による症状の改善や自己管理支援等を、医師や他種職、また、病棟とも連携して行っている。外来看護師には、医療と生活の両方の視点を持ち、一人一人のライフスタイルに合わせた療養指導や専門的支援が求められる。外来看護の役割について事例を通して紹介する。
3.あってよかった!放射線治療看護専門外来
国立がん研究センター東病院 放射線治療科医師 茂木 厚
放射線治療看護外来では、患者の有害事象を評価し、適切な支持療法を行うよう努めている。現在、写真撮影による皮膚炎の評価や、詳細な問診や体重測定による栄養状況の把握など、支持療法の多くを専門看護師が対応するようになり、放射線治療科全体の業務効率が向上している。今回の多地点カンファレンスでは、医師の視点から、看護専門外来による支持療法導入のメリットについて報告する。