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【看護師向け】 2022年

多地点がん看護カンファレンス[2022-第3回]

(大阪国際がんセンター 発信)
司会 大阪国際がんセンター 副看護部長 辻井 真紀子

大阪国際がんセンターは、第二次医療法改正に於いて制度化され承認された特定機能病院であり、都道府県がん診療拠点病院として大阪府がん医療の統括役を担う施設である。
2020年より各部署に配属されていた専門・認定看護師をリソースナースセンター所属とし、各部署との兼務体制に変更し、活動の場と活動時間を確保するために組織化した。
リソースナースセンターは、がん医療の充実と共生社会実現に向け、互いの連携・補完性を高め、がん看護の牽引と発信を行っている。また、リソースナースの役割は、潜在するニーズを発掘し、患者と多職種・地域をつなぐハブの役割を担い、患者を中心にして相談し支え合える持続可能な人的資源ネットワークを形成することである。
リソースナースセンターの活動からネットワーク作りの実際を報告し、課題について検討したいと考える。

1. がん専門病院における看護外来 ~リソースナースの活動~

大阪国際がんセンター 副看護部長 がん看護専門看護師 北坂 美津子

在院期間の短縮やがん医療の進歩は、がん患者の高齢化やがんサバイバー期間の遷延となり、従来の看護外来運用では、がん患者・家族のニーズをキャッチすることが難しい。そこで、組織化したリソースナースセンターの「患者サポート外来」と標号した看護外来は、リソースナース自らががん診断を受ける初診患者にファーストコンタクトを担当し医師の診察同席に関わり、がん患者とその家族の潜在的ニーズを発掘し看護支援の実施とチーム医療に繋いでいる。その仕組みについて報告する。

2. 胆膵内科患者の病棟間外来連携の取り組み

大阪国際がんセンター がん看護専門看護師 笠原 祐美

胆膵内科の初診患者は組織診断されていないことが多く「がん疑い」や画像診断にとどまっている。そのため、がん患者サポート外来の対象者とならず、患者は組織検査後の病状理解へのサポート、治療選択のための情報提供や意思決定支援を受けられずにいた。そこで、組織検査後の初回外来時に同席して支援できる病棟外来連携の仕組みづくりに取り組んだので報告する。課題として病棟看護師、外来看護師、リソースナースの協働による持続可能な人的資源ネットワークの形成が挙げられ、その点について検討したい。

3. 摂食嚥下機能回復体制へのチーム医療の取り組み

大阪国際がんセンター 摂食嚥下障害看護認定看護師 山崎 春佳

摂食嚥下機能回復の向上やチーム医療の可視化を目的とし、摂食機能療法、摂食嚥下機能回復体制加算の算定を開始した。摂食・嚥下障害看護認定看護師が中心となり、医師、歯科医師、言語聴覚士、病棟看護師、栄養士と連携を図り、チームカンファレンスを行い、患者に合った訓練方法を指導している。算定に至るまでの経過と、実際の活動、今後の看護外来開設に向けた取り組みについて報告する。課題として人的資源の確保があげられ、ジェネラリストの育成について検討したい。

更新・確認日:2022年10月11日 [ 履歴 ]
履歴
2022年10月11日 抄録を更新しました。
2022年01月06日 抄録を掲載しました。
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