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【看護師向け】 2023年

多地点がん看護カンファレンス[2023-第1回]

(静岡県立静岡がんセンター 発信)
司会 静岡県立静岡がんセンター 副看護部長 遠藤 久美

静岡県立静岡がんセンターは2020年4月にがんゲノム医療中核拠点病院に認定され、年間約200例のがんゲノムプロファイリング検査実施している。看護師はがんゲノム医療コーディネーター(CGMC)として、検査を受けた患者家族の結果返却時のフォローアップを医師・認定遺伝カウンセラー等と連携して行っている。今回、当院のがんゲノムプロファイリング検査における看護師の活動を紹介し、がんゲノム医療における看護師の役割と課題について検討する機会としたい。

1. がんゲノム医療コーディネーターとしての活動の実際

静岡県立静岡がんセンター 化学療法センター 副看護師長 原田 祐子

CGMCの活動としてエキスパートパネルへの参加後、がんゲノムプロファイリング検査結果の説明時の診察に同席し、診察後に患者・家族と面談を行い、検査結果の理解や認識を確認した上で結果に沿った支援を行っている。また、Germline findingsや遺伝性腫瘍が疑われる場合は、遺伝カウンセラーにつないでいる。当院でのCGMCの活動は兼務のため自部署の理解と協力も必要である。今回、当院でのCGMCの役割や活動の実際、について報告する。

2. がんゲノム医療における認定遺伝カウンセラーの役割と連携の実際

静岡県立静岡がんセンター 遺伝カウンセリング室 認定遺伝カウンセラー 浄住 佳美

がんゲノムプロファイリング検査は、特定の遺伝子変異に対する治療情報を提供する一方で、二次的所見として遺伝性腫瘍(またはその可能性)が判明する場合がある。治療に関する情報提供が最優先される中で、二次的所見に関する情報はバランスに配慮して行う必要があり、そのタイミングの判断やその後のフォロー含め、担当医、看護師、CGMC、遺伝専門職などの多職種連携が求められる。当院の保険診療下でのがんゲノム医療における二次的所見開示の経験から、院内連携や遺伝カウンセリングの実際ついて紹介する。

3. がんゲノム医療における看護の役割と今後の課題

静岡県立静岡がんセンター外来 副看護師長/がん看護専門看護師 福﨑 真実

現在、がんゲノムプロファイリング検査結果返却時のフォローアップ体制や多職種での連携体制は整ってきている。またCGMC育成については、外来部門や化学療法センター所属の看護師を中心に研修派遣を行い、現在14名が研修を修了している。しかし、がんゲノム医療全体における看護実践の質向上や人材育成など、課題は多い。今回、2020年4月から2022年12月末までに当院でエキスパートパネル会議に提出された566例を元に、がんゲノムプロファイリング検査を受ける患者家族が置かれている現状を報告し、これらの現状から見えてきたがんゲノム医療における看護の課題について提起したい。

更新・確認日:2023年08月30日 [ 履歴 ]
履歴
2023年08月30日 ビデオを削除いたしました。
2023年02月27日 ビデオを掲載いたしました。
2023年02月03日 抄録を更新しました。
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