このページの本文へ移動
文字サイズ
メニュー
【臨床検査技師向け】 2018年

臨床検査部メディカル・カンファレンス[2018-第2回]

(北海道がんセンター発信)
司会:国立病院機構 北海道がんセンター 臨床検査科 臨床検査技師長 志保 裕行

1.EMAを用いたMycobacterium tuberculosis complex生菌由来DNAの選択的検出法の検討

国立病院機構 北海道がんセンター 臨床検査科 福澤 翔太

結核菌は人に対して呼吸器を中心とする全身の感染症を引き起こす。本研究では、タカラバイオ株式会社のグラム陽性菌専用EMA処理キットであるViable Bacteria Selection Kit for PCR(Gram Positive)を用いて、結核菌群遺伝子検査において生菌と死菌を区別することが可能か検討した。結果より、本法は患者検体にも応用可能であることが分かった。PCR結核菌群陽性を呈する検体の培養陰性を本法によって予測できる可能性が示唆された。

2.CRP測定試薬における標準化への検討

国立病院機構 北海道がんセンター 臨床検査科 飯田 岳陽

臨床化学分野における吸光度測定法は、濃度と吸光度の間の直線的な比例関係を用いて定量分析が行われている。しかし免疫比濁法では、このような直線関係が成立せず、非直線的な検量線を呈する事が知られている。現在、汎用自動分析機での非直線的な検量線の作成は、各メーカー独自の工夫がなされている。これが原因となり、同一試薬と標準物質の組み合わせ用いても、濃度域ごとで分析結果に差異が生じることが知られている。今回、C反応性蛋白(以下CRP)についてこの原因の解析と検証を行ったので報告する。

3.乳房インプラントの超音波検査

国立病院機構 北海道がんセンター 臨床検査科 古川 郁子

日本乳房オンコプラスティックスサージャリ—学会では、インプラント挿入後、最低でも10年間の経過観察が必要で、2年に一度は超音波検査もしくはMRIを行い、状態を確認する基準となっている。当院では、2011年11月から自費診療でのインプラントによる再建を開始し、2014年1月より保険適応による再建術を初め、2年が経過した2016年より形成外科の依頼でインプラント挿入後の超音波検査を実施している。本発表では、検査手技の統一化をはかり、勉強会の開催、患者個人のデータベースを作成し、経過を観察している。実際の症例および、検査時の注意点、今後の課題を報告する。

更新・確認日:2018年12月21日 [ 履歴 ]
履歴
2018年12月21日 抄録を更新しました。
2018年01月17日 抄録を掲載しました。
よりよい情報提供を行うために、
アンケートへの協力をお願いいたします。
アンケートはこちらから
ページの先頭に戻る
相談先・
病院を探す