- 日時
- 2019年07月19日(金)17:30~18:30
- テーマ
- 臨床検査部/病理部の取り組み
(青森県立中央病院発信)
司会:青森県立中央病院 臨床検査部技師長 三上 英子
1.検体取り違え防止とISO取得へ向けての取り組み
青森県立中央病院 病理部 鈴木 紗貴子
検体採取から切り出し、包埋、薄切、染色と病理標本作製の過程には多くのステップがあり、手作業での工程も多い。そのために検体取り違えなどヒューマンエラーが起こるリスクがある。当院の検体採取から病理医への標本提出までの過程における検体取り違え防止策とISO取得へ向けての取り組みについて報告する。
2.Vancomycin-resistant Enterococcus (VRE)アウトブレイク対応について
青森県立中央病院 臨床検査部 古里 聡子
当院ではVREのアウトブレイクが発生し、感染管理室を中心に感染対策を強化している。入院時全例VREスクリーニングに加え、転院時のVREスクリーニング、一週間以上入院した患者の退院時のVREスクリーニング、陽性者在籍病棟の定期 VREスクリーニングなどを実施し、業務が大きく増加した。単一株のアウトブレイクではなく、複数株(vanA とvanB、E. faecalis とE. raffinosus、etc)が検出されている。今回は細菌検査室の対応を中心に報告する。
3.生理検査におけるシミュレーション訓練とその効果について
青森県立中央病院 臨床検査部 高正 彩香
当院生理検査部門では、患者急変時に備えて、避難訓練、BLS、検査種別(心電図、肺機能、エコー、脳波)の患者急変時対応シミュレーション訓練をそれぞれ年2回実施している。手順の確認だけではなく実践することによって、毎回多くの問題点に気付き、具体的な内容を検討し、さらに手順に反映させることで、患者急変時の非常事態などに対処できる態勢を強化できた。今回、当院での訓練の取り組み方法とその効果について報告する。
4.高校生を対象とした臨床検査ラボセミナー開催について
青森県立中央病院 臨床検査部 三上 英子
東北6県には臨床検査技師養成学校が3校しかなく、青森県内の中小規模の公立病院では正職員での募集に対しても臨床検査技師不足となっている。このような事態を解消するため、県立病院である当院では医療の基礎となる臨床検査業務への理解を深めてもらい、臨床検査技師を志望するきっかけとなるよう、高校生を対象とし、検査を実際に体験してもらう臨床検査ラボセミナーを企画・実行した。今回その内容について報告する。