- 日時
- 2024年03月15日(金)17:30~18:30
- テーマ
- 栃木県立がんセンターにおける精度・質向上への取り組み
(栃木県立がんセンター 発信)
司会 栃木県立がんセンター 検査技術科 科長 中野 公子
1.採血業務に関する評価とフィードバックの効果
栃木県立がんセンター 検査技術科 澤田 結香
当センターでは外来採血業務を臨床検査技師が行っているが、抗がん剤治療等による影響で採血が難しい患者も多い。そこで、採血技術の向上や採血時間の短縮等を目的として、技師ごとに採血業務に関するデータ(成功率・採血実施時間・採血準備時間)を1か月間収集し、年2回の客観的評価を実施している。その結果を技師へフィードバックすることにより、新入技師の技術向上や、採血困難者に対応する技師の選定等に繋げることができた。その取り組みの方法と結果について報告する。
2.タスク・シフト/シェアに伴う造影超音波検査の取り組み
栃木県立がんセンター 検査技術科 六本木 野笑
タスク・シフト/シェアの推進により、造影超音波検査において臨床検査技師が造影剤のルート確保から造影剤の投与、超音波検査終了時の抜針などの業務が実施可能となった。当院でもタスク・シフト/シェアを取り入れ、より効率的で適切な医療を提供することを目的に、造影超音波検査の運用方法を見直した。今回、当院での造影超音波検査におけるタスク・シフト/シェアの取り組み状況について報告する。
3.消化器領域腫瘍断端の術中迅速標本作製時の技術的工夫
栃木県立がんセンター 検査技術科 髙橋 夏希
術中迅速検査とは手術中に術式変更も視野に入れて行われる重要な病理検査である。しかし、消化器領域腫瘍では断端粘膜が標本作製時に倒れやすいため、目的の粘膜壁全体を適切に包埋することが困難となる。その結果、迅速かつ正確な標本作製の妨げとなり、その克服が当院での課題であった。今回組織包埋カセット用スポンジを使用することで標本作製精度が向上し、適正な評価ができるようになったため報告する。