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【臨床検査技師向け】 2025年

多地点臨床検査カンファレンス[2025年度-第2回]

地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立駒込病院 発信
輸血・細胞治療科・医長 / 原口 京子 

東京都立病院機構がん・感染症センター都立駒込病院は、がん診療に関して厚生労働省から「都道府県がん診療連携拠点病院」及び「造血幹細胞移植推進拠点病院」の指定を受けた病院で、病理部門・輸血部門ともに多数の専門的かつ高度な検査を実施し、がん医療を支えています。多忙な検査業務の中では、事故を未然に防ぎ、スムーズに業務遂行ができるような仕組み作りが大切です。その取り組みを紹介し、ディスカッションにつなげたいと思います。

1.病理診断レポート見落とし防止への取り組み

病理科・主任/黒川 彩子

病理診断レポートの未読は、重大なインシデントやアクシデントにつながるため、レポート閲覧率の向上は重要な課題です。当院では電子カルテによる臨床医へのアラートシステムの構築、レポート閲覧率の測定および診療科分析や臨床医へのアンケート調査など様々な取り組みを行ってきました。また医療安全対策室との連携で院内の報告書管理体制活動を行っており、現在レポート閲覧率は毎月95%以上を維持しています。当院の病理診断レポート見落とし防止への取り組みについて紹介します。

2.当院における病理組織検体取違え防止対策と解剖時患者誤認防止対策について

病理科・係長/髙橋 佐和子

当院では病理・細胞診検査業務支援システムを用い、病理検査業務を行っています。 病理組織検体の受付から病理医への標本提出までの工程を示し、医療安全の観点に基づいた工夫点や工程途中における想定リスクをピックアップし、リスクアセスメントを実施した結果も提示します。 また、解剖時の患者誤認防止対策についても、当院医療安全対策室や臨床との協議を経て、手順を定めましたので報告します。

3.医療安全への取り組み~安全で適正な輸血を目指して~

輸血・細胞治療科・係長/佐久間 香枝  

当科では、医療安全向上の視点から様々な取り組みを行っています。①輸血関連情報カード未提示によるインシデントが発生したことを契機に、6年間継続して実施しているe-ラーニングを用いたアンケート形式での輸血教育とその結果報告について紹介します。②院内輸血ラウンドでは、医師・看護師・臨床検査技師が様々な視点から、ガイドラインに沿った輸血実施状況の確認、スタッフへの啓発を実施しています。これらの活動により、安全で適正な輸血療法を支援しています。

更新・確認日:2025年11月27日 [ 履歴 ]
履歴
2025年11月27日 抄録を更新いたしました。
2025年05月08日 抄録を掲載しました。
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