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【薬剤師向け】 2019年

薬剤カンファレンス[2019-第3回]

(国立がん研究センター中央病院発信)
司会 国立がん研究センター中央病院 薬剤部長 山口 正和

今回、国立がん研究センター中央病院薬剤部における最近の取り組みについて報告する。既に多くの施設で取り組まれている内容ではあるがこのカンファレンスを通じて多施設での意見交換が出来ればと考える。

1.経口抗がん薬のアナログ的薬歴管理からの脱却を目指して

国立がん研究センター中央病院 薬剤部 主任 齋藤 義正

処方せんから得られる情報は限られ、経口抗がん薬の調剤時には、適応、重複投与、併用禁忌薬の投与及び投与可能な肝腎機能か、などを確認する必要がある。そのため、市販のデータベースソフトを用いた薬歴管理システムの構築や入手可能な薬剤管理指導支援システム活用の試みが報告されている。当院では、紙薬歴を用いたアナログ的な方法を続けているため、現状を把握することで将来の業務改善につなげるための一助とする。

2.注射用抗がん剤混合調製鑑査システムの導入による効果と課題

国立がん研究センター中央病院 薬剤部 主任 赤木 徹

当院薬剤部では、注射用抗がん剤の無菌混合調製業務における正確性を担保するために注射薬混合調製鑑査システム(AddDis®トーショー)を導入している。本システムの導入による効果と課題を報告する。鑑査システム導入により調製にかかる時間の増加が懸念されたが影響はなく、医薬品の取り違い等による調製誤りによって投与に使用できなくなる事例は減少した。しかし、鑑査システムの導入にもかかわらず残存する調製誤りや、調製残液の再使用時におけるシステム上の課題が問題となっている。

3.がん専門病院における周術期薬剤師外来の開設とその取り組み

国立がん研究センター中央病院 薬剤部 主任 渡部 大介

当院では、がん薬物療法を実施している患者のみならず、外科の患者に対して薬剤師外来を展開している。2017年4月より、がん周術期患者を対象とする術前管理の実践の場として、「薬歴確認外来」と標榜し業務を開始した。「薬歴確認外来」は周術期管理チーム体制に組み込まれており、多職種共同にて安全で専門性の高い周術期医療の実践を目指している。「薬歴確認外来」のこれまでの実績・取り組みを紹介するとともに、今後の展望に関して検討する。

更新・確認日:2019年12月16日 [ 履歴 ]
履歴
2019年12月16日 抄録を更新しました。
2019年04月17日 抄録を掲載しました。
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