- 日時
- 2023年12月15日(金)17:30~18:30
- テーマ
- がん薬物療法における薬剤師の関わり
(石川県立中央病院発信)
司会 石川県立中央病院 薬剤部 副薬剤部長 米澤 美和
石川県立中央病院は病床数630床、診療科39科からなる総合病院である。地域がん診療連携拠点病院に認定されており、医師・看護師・薬剤師が密に連携を図り、円滑な治療をサポートしている。
1.石川県立中央病院の概要について~医療安全への取り組み~
石川県立中央病院 薬剤部 米澤 美和
当院では、抗がん薬調製前の処方監査や採血結果の確認の際は、疑義照会を徹底して行い、化学療法による安全な治療継続に寄与している。日々の集積した疑義照会内容を分析したので紹介する。また、医療従事者への安全として、当院では閉鎖式接続器具の装着可能な全ての抗がん薬において、プライミングルートを用いた調製および投与を行うことで、職業性曝露の回避に努めている。2018年1月新病院に移転後の曝露対策について報告する。
2.乳がん患者におけるトレーシングレポートを活用した薬薬連携について
石川県立中央病院 薬剤部 久保 杏奈
2021年薬機法の改正により調剤薬局での副作用把握とそれに伴う診療加算が得られるようになったのを機に、当院では、乳癌経口治療薬についてのチェック式トレーシングレポートを作成し、同年3月より運用を開始した。その取り組みの実際について報告する。また、有用性を検証する目的で、調剤薬局および患者に対しアンケート調査を実施したので、この結果についても考察を加え一部報告する。
3.当院での乳腺外科薬剤師外来の取り組みについて
石川県立中央病院 薬剤部 牛島 佳帆里
当院では、乳腺外科の有害事象の出現率が高いレジメンで化学療法を行っている患者を対象に、2コース目開始前に薬剤師面談を実施している。医師のタスクシフティングを目的とし、採血後、外来診療の診察前の採血結果が出るまでの時間を利用し、薬学的な観点から副作用等の確認を行い、医師へ支持療法の提案、情報提供を行っており、今回、その取り組みについて報告する。