- 日時
- 2024年12月20日(金)17:30~18:30
- テーマ
- 好生館でのがん薬物療法における薬剤部の取り組み
佐賀県医療センター好生館 発信
司会 佐賀県医療センター好生館 薬剤部 副薬剤部長 宮原 強
佐賀県医療センター好生館は病床数450床、診療科36科からなる地域がん診療拠点病院である。近年、がん薬物療法は免疫チェックポイント阻害薬の登場により、治療が複雑化してきており、院内のみならず地域での薬物療法のマネジメントが重要となってくる。そこで、今回は当院の薬剤師外来の概要や地域連携、PBPMについて紹介する。
1.当院における薬剤師外来の取り組み
佐賀県医療センター好生館 薬剤部 井寺 晃子
当院では、医師の診察までの待ち時間を利用し薬剤師外来を行っている。事前に薬剤師が服薬状況や副作の確認を行うことで医師の診察前に支持療法提案や服薬指導を行うことができ、より質の高いがん化学療法の提供を目指している。また、医師へのアンケートから、薬剤師による化学療法施工可否の提案が有用であることや、支持療法や投与量調節提案へのニーズが高いことが示された。今回、当院の薬剤師外来における取り組みと医師からの評価について報告する。
2.がん患者を対象とした薬局へのフォロー依頼書を活用した薬薬連携について
佐賀県医療センター好生館 薬剤師 水田 秀貴
殺細胞性抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬など多岐に渡るがん治療が外来でも行われる昨今、地域でのがん患者の副作用管理がより重要となっている。
今回フォローしてほしい内容をまとめた薬局向けのフォロー依頼書を作成し、初回化学療法や支持療法の変更を行った患者など特にフォローが必要な患者を対象にお薬手帳に貼付する取り組みを開始した。またがん患者の薬物療法をより安全・効果的に行うための他の薬薬連携の取り組みについても報告する。
3.当院でのHBV再活性化予防に対するPBPMについて
佐賀県医療センター好生館 薬剤部 黒部 健太郎
当院では薬剤師の専門能力に基づく薬物治療の高度化や安全性の確保、医師の業務負担軽減などを目的に、がん化学療法に関するPBPMによる代行入力を数種類行っている。この中で最も早い時期から取り組んでいるB型肝炎再活性化予防に関するPBPMの運用の実際と結果について紹介するとともに、運用に関与する薬剤師、医師の評価も含めて報告する。