- 日時
- 2018年01月19日(金)17:30~19:00
- テーマ
- BSC(バランスト・スコアカード)を用いた放射線治療の業務改善
(栃木県立がんセンター発信)
司会 栃木県立がんセンター 統括技術部長兼放射線技術科長 浅賀 昭彦
1.当院におけるBSCの取り組み
栃木県立がんセンター 放射線技術科 浅賀 昭彦
当院は平成22年よりセンター長を中心にBSC(バランスト・スコアカード)を用いた業務改善を行ってきた。BSCの紹介と当院におけるBSCの取り組み、導入経緯及びその効果について報告する。又放射線治療部門におけるBSCの概要について説明する。
2.人材育成について-学習と成長の視点から-
栃木県立がんセンター 放射線技術科 伊藤 憲一
2000年以降、日本国内での放射線治療事故が報告され、安全体制の整備および専門家の育成が求められている。それに伴い、当院では2013年1月に栃木県内初となる放射線治療品質保証室が設置された。放射線治療品質保証室の活動の一つに、人材育成を挙げている。今回、放射線治療品質保証室設置時から取り組んでいる、院内および栃木県内の人材育成についての詳細および成果を報告する。
3.リニアック更新について-業務プロセスの視点から-
栃木県立がんセンター 放射線技術科 仲山 昌宏
リニアック装置の更新により、2台の稼働体制から1台体制へと切り替わった。事前準備として治療患者及びスタッフ業務の時間スケジュールを作成したことで、治療現場の混乱が少ない状況であった。また、更新する装置に対し臨床開始に必要な測定データを全て洗い出し、漠然とした測定項目を明確化する事で、測定の目的、手法等を学ぶことができ技師のスキルアップにも繋がった。BSCによる業務プロセスを念頭においたこれらの考え方を報告する。
4.がん患者の就労支援について-顧客の視点から-
栃木県立がんセンター 放射線技術科 佐藤 宏
がん対策推進基本計画「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」をもとに、がん治療だけに専念するのではなく就労を継続しながら、家庭生活の充実、社会参加を実現する目的で、平成29年11月から早朝の放射線治療を開始した。2か月が経過し、外来患者全体の5.6%、5名の患者に対して、出勤前の早朝放射線治療を実施した。BSCの手法に基づいた導入アプローチを紹介するとともに、実績、課題、今後の展望について報告する。