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小児がん患者就学支援

第5章 就学の支援に関するQ&A

1)入院するとき・入院中

2)入学・進学について

3)復学について

4)復学後の学校生活について

(1)学校生活全般に関わること

(2)感染・予防接種について

(3)体調・体力面について

(4)食事について

(5)学業について

(6)遠足・修学旅行・課外活動について

1)入院するとき・入院中

  • Q1 診断後間もない時期です。学校の先生にはまだ何も話していませんが、どこまで話せばいいでしょうか

    A1

    現時点でわかっていることや、伝えてもよいと思うことのみを話せばよいでしょう。
    学校の先生も患児ことを心配していますし、欠席の理由を把握する必要があります。病名を伝えない場合は、例えば「腎臓の治療が必要になったので、○○日くらい休みます」、「貧血の治療のため、○○日ごろまで入院することになりました」と伝えると、先生も安心します。その際、クラスメイトなどに伝えてもよい内容も一緒に学校の先生に伝えると、クラスメイトも患児の欠席理由を詮索することなく安心すると思います。

  • Q2 入院することが決まりました。病気のことを先生やクラスメイトに、話した方がいいのでしょうか。

    A2

    先生やクラスメイトに病気のことを伝えることで、クラスメイトからもいろいろな支援を受けることができます。けれども、患児自身の“友だちには何を伝えたいか”という気持ちが最も大切です。
    入院して、しばらくしたら患児と保護者と(必要により病院にある学校の先生と一緒に)、病気のことを誰にどう伝えるかを考えます。気持ちの整理がつくまでは、話す必要はありません。しかし、先生やクラスメイトに話しておくと、入院中にも手紙などの交流が図れたり、復学の際の大きな心の支えになったりします。退院後も、学校生活がよりよく過ごせます。登下校、体育、休み時間の過ごし方、掃除の時間、遠足や修学旅行等配慮の必要なときも、「みんなと同じ活動」が体力の低下のためにできないことをわかってもらいやすくなります。

  • Q3 同じ学校にきょうだいも通学しており、患児のことを学校でいろいろ聞かれて困ってしまうのではないか心配です。どうしたらよいでしょう。

    A3

    きょうだいの担任や養護教諭にも状況を伝えて、きょうだいへの支援や配慮もお願いします。
    同じ学校にきょうだいが在籍している場合は、学校に患児のことを伝える際に、きょうだいの担任にも一緒に知ってもらい、きょうだいへの支援・配慮も合わせて考えてもらうことが大切です。きょうだいにも学校で患児について聞かれたときにどう答えるか、といったシミュレーションを事前に行うなど、きょうだいの発達段階に応じた対応を考えておきます。
    また、患児の入院によってきょうだい自身も身体面・精神面、そして学習面などのさまざまな問題を抱えることがあります。きょうだいの担任と養護教諭が患児の状況を知っていると、きょうだいも先生たちからさまざまな支援を受けることができるようになります。

  • Q4 病院内に学校があります。この学校に転籍した場合のメリットやデメリットを教えてください。

    A4

    基本的に不利益(デメリット)はありません。院内学級では学習面をはじめ、さまざまな支援を受けることができます。
    不利益は基本的にはありません。病院にある学校に学籍を移すことで、治療や入院による欠席日数を減らすことができたり、ベッドサイド学習などの対応により、体調に応じた学習を進めることが可能になります。病院にある学校は、複数の学年による複式をとっていることも多く、異学年交流もしやすく、年齢の違った友だちとの活動を通して、さまざまな経験が可能です。
    特別支援学校在籍が将来の進学・就職に影響すると考える場合には、地元の学校と相談し、入学・卒業時に学籍をいったん地元の学校に移すこともできます。

  • Q5 私立の学校に通っていますが、病院にある学校に通学することはできますか。

    A5

    通学できます。
    私立学校の場合は学籍を移すことにより、退学扱いになります。そのため、病院にある学校に学籍を移す前に、在籍している学校とよく相談することが必要です。以下のような内容を確認しておくとよいでしょう。

    • 退院後、復学可能か(可能な場合文書で確約書をもらうとよい)
    • 在籍していない期間の授業料、積み立て等の費用
    • 復学する際の入学金等の扱いや編入試験の有無など
    • カリキュラムが大きく違う場合の学習内容について
  • Q6 中学の訪問教育を受けていますが、理科や社会がなく、先生の訪問回数も限られています。高校受験も控えているので、他の学習機会を探しています。何かないでしょうか。

    A6

    社会福祉協議会所属の学習ボランティアや退職教員の病院ボランティアに学習支援の協力を依頼することができます。
    病院のソーシャルワーカーを通じて、病院の地域にある社会福祉協議会のボランティアセンターに、学習ボランティアとして協力できる人を紹介してもらえないか相談することができます。また、地域の学校の先生に相談し、退職した教員に病院ボランティアとして登録してもらい、入院中の中学生が学習支援を受けた例もあります。

  • Q7 高校では出席不足により単位認定できず、進級できない場合があると聞きました。進級できるための何か良い方法はないでしょうか。

    A7

    入院中の単位取得方法を高校の担任の先生に相談します。
    高校の担任の先生と相談して、入院中でも単位取得が可能かどうか、相談します。課題を出してもらい、単位を修得した例や入院中に自主的に大学入学資格検定の勉強をして合格し、退院後に大学入試に臨んだ事例もあります。

  • Q8 入院中に、病室から在籍している学校の授業に、例えばインターネットなどを用いて参加することはできないのでしょうか。

    A8

    まだ日本では、情報通信技術ICT(Information and Communication Technology)を用いて、入院中に病室で在籍している学校の授業を受けた例は非常に少ないのが現状です。
    高等学校の教室から授業や課題を発信し、病室で受信して課題に取り組んだり、メールで課題を提出したりするなど、ICTなどを活用した地域や学校独自の教育支援を行っているところもありますが、まだ稀少な例です。しかし、少しずつICTを用いた学習支援が広がっていますので、病院にある学校や在籍している学校に聞いてみる価値はあると思います。

  • Q9 入院治療のために長期に保育園をお休みすることになりました。再度同じ保育園に入園できるのでしょうか。また、保育料を支払う必要があるのでしょうか。

    A9

    入院治療のためにしばらく休むことを早めに保育園にも連絡し、相談しておきます。
    欠席が必要な事情がわかれば、退院後の復園や欠席期間の保育料の減額・免除等への配慮をしてもらえます。認可保育園であれば役所の保育課等が窓口になるので、保育園だけでなく、その窓口にも申し出る必要があります。

2)入学・進学について

  • Q10 現在入院治療中で来春から小学校に入学の予定です。学校の先生にはいつ頃、どのような話をしておくとよいでしょうか。

    A10

    入学前年の秋には就学前健康診断の通知が、就学直前の1〜2月には入学説明会の通知が届きます。その通知後に学校に相談に行きます。
    入学前年の秋に、就学前健康診断の通知が市町村から送られてきます。就学直前の1〜2月には、入学予定の小学校で説明会が行われます。通知が届いた頃に、学校の校長先生または教頭先生に病気の治療中であることや、就学の時点でどのような状態が予想されるか(例えば移動には車椅子が必要など)を伝えておくとよいでしょう。学校側に早期に状況を伝えることにより、必要に応じて医療機関や教育委員会とも連携を図りながら、具体的な準備を進めることができます。

  • Q11 入学にあたり支援学級がよいか、普通学級で大丈夫か迷っています。どうしたらいいでしょうか。

    A11

    担当医に学校生活で必要な支援内容を確認します。その後、病院にある学校の先生や入学希望の学校に、普通学級でその支援が受けられるか相談します。
    患児の特徴や病状を踏まえ、必要な支援を整理し、その支援が普通学級で得られるか否かで判断します。そのため、担当医には必要な支援内容を判断してもらい、病院にいる学校の先生や入学希望の学校に、その支援内容を普通学級で受けられるか、どちらが患児のためによいか相談してみましょう。脳腫瘍の場合などでは、発達検査の結果により判断する場合があります。
    病弱(治療中・治療終了後間もない)という理由だけで支援学級を考えているようであれば、両方の特性(支援学級と普通学級の違いなど)を理解し、病気が回復すれば普通学級での学習が可能か否かで検討していきます。また、教員を何人配置するかを決めるために、どちらの学級にするかを決めなければならない期限がありますので、その期限までに相談をしておく必要があります。

  • Q12 入院治療を受けながら、高等学校へは進学できますか。

    A12

    原則的に可能です。
    高校受験をする場合には、主治医にどのような配慮があれば受験可能か相談します。また、病院にある学校の先生にも相談しながら、事前に受験する高校に連絡し、受験可能かどうか、受験時にはどのような配慮が可能か確認します。その後、主治医と一緒に治療計画と受験日・受験準備の日程をすり合わせていきます。
    病院に特別支援学校の高等部の院内学級を設置していたり、訪問教育を実施していたりする場合などでは、院内でも教育を受けることができます。高等学校は義務教育ではないので、入院期間中の単位の取得方法や、復学の問題(再編入の可否)などの確認が必要になります。

  • Q13 入院治療中に高校受験する場合、どのような配慮をしてもらうことが可能ですか。

    A13

    事前に担当医と相談し、受験スケジュールと治療計画をすり合わせます。受験当日は、別室受験の許可や受験会場までの付き添い者同伴、車椅子の使用・自家用車の乗り入れ等の配慮が可能です。
    公立の高等学校では、受験手続き時、配慮申請を行います。地域によって行われる配慮が異なりますので、秋以降に都道府県教育委員会から出される入学者選抜実施要項等において確認します。私立の高等学校でも、同様の申請等を受け付けているところがありますが、入試要項で確認が必要です。私立受験の場合、病院にある学校の担当者等が事前に説明に出向いている地域もあります。いずれの場合も、申請した内容がすべて認められるとは限りません。所定の手続きを行い、承認を得ることになります。在籍している学校が主体で、受験校に対して配慮をお願いすることになりますので、地元の学校では難しい場合、病院にある学校にアドバイスをもらうとよいでしょう。
    また、事前に担当医と相談すると、受験スケジュールと治療計画をすり合わせ、身体に負荷がかかる治療を受験日等に重ならないようにするなど、さまざまな工夫をすることができます。

  • Q14 病院の学校の先生から、高校受験に備えて地元の学校に学籍を戻しておいたほうがよいと言われました。それにはどのような理由があるのでしょうか。

    A14

    調査書の準備には地元の学校の協力が必要です。また、卒業学校名を、地元校にすることができます。
    特別支援学校は普通校とは異なる評価基準により、通知表を作成しています。そのため、高校受験に向けて、現在訪問教育を受けている特別支援学校の先生と地元の学校の先生が相談して調査書を準備する必要があります。また、出願する書類に卒業校を○○特別支援学校ではなく、○○中学校と記載するメリットを考え、いったん地元の学校に学籍を移すこともあります。

  • Q15 退院の時期が早くても3月と言われました。現在在籍中の特別支援学校から高校入試の願書を提出したのですが、卒業校は地元の学校を希望しています。願書提出校と卒業校が同一でなければならないのでしょうか。

    A15

    それぞれの都道府県によって異なりますので確認が必要です。都道府県教育委員会の担当課に、今在籍している学校から問い合わせてもらいます。
    都道府県公立学校の入試(入学検査)については、それぞれの都道府県で作成している実施要項に従って実施されますので、確認が必要です。多くの場合、実施要項上で出願する学校と卒業の学校が同一でなければならない旨の記載は見当たりません。国外を含めた域外からの受検や転居等に伴う必要な手続きは、稀少例として直接、都道府県教育委員会の担当課に問い合わせるほうがよいでしょう。特別な配慮の申請をはじめとして、受験に関してはかなり弾力的な対応がなされるようになっています。都道府県教育委員会の担当課に問い合わせる際は、在籍校の校長から問い合わせてもらいましょう。

3)復学について

  • Q16 退院後、地元校へ復学することは可能でしょうか。

    A16

    基本的には可能ですが、病状により他の学校にいったん通学等することが望ましい場合があります。
    集団生活に戻ること自体は、特に担当医から制限が出ていなければ問題ないと考えられます。体力的に課題があったり、いきなり元の集団生活に戻ることが大変だと感じたりする場合、病気の子どもを対象とする特別支援学校に通級指導教室(教育相談対応)があれば、必要に応じてその指導教室に通うことも考えられます。また、退院後、すぐに地元校へ通えない場合は、病気の子どもを対象とする特別支援学校の訪問教育を受けることもできます。

  • Q17 復学するための相談は、いつごろ、誰にすればいいのでしょうか。

    A17

    復学(退院)のめどがついたら、病院にある学校の先生に相談します。
    必要に応じて、保護者が手続きのために市町村教育委員会に出向きます。病院にある学校の先生は、患児がよりよく復学するために、支援会議といった関係者が事前に確認し合う場を設定したりします。
    復学のことは、入院したときからどうしたらよいか考え始めることが大切です。病院にある学校と地元の学校がつながっていることが治療や入院生活の大きな支えになります。心配なことがあったら、まずは病院にある学校の先生に相談するとよいでしょう。

  • Q18 学校の先生に病気のことを話さなければいけないですか。話すとしたらどの程度話したらいいのでしょうか。

    A18

    学校の先生に病気のことを伝えることで、患児への配慮や安全への協力が得られます。何を誰に伝え、どのような配慮を期待するか、復学前に患児と決めておきます。
    何もかもすべてを説明する必要はありません。けれども、病名を伝えれば、学校の先生たちはその病名を手がかりに患児の病気のことを理解しようとします。脱毛などの容姿の一時的な変化があるときには「治療の影響」と理解してもらいやすくなり、クラスメイトへの適切な説明もしてくれるようになります。また、具体的な注意事項を伝えれば、登下校、体育、休み時間の過ごし方、掃除、遠足や修学旅行など、患児に応じた対応を考えてくれるようになります。同じ学校にきょうだいがいる場合には、きょうだいへの配慮も検討してくれます。
    伝える前には、患児と保護者と(必要により担当医や病院にある学校の先生と一緒に)、園や学校側に何をどう伝え、どのような配慮を希望するかを決めておきます。患児の年齢が低い場合など、患児が理解している以上に園や学校側に病気のことを伝える場合、伝えた情報と患児の病気の捉え方の違いを、園や学校側と確認しておく必要があります。これは、患児が知らないことを、園や学校側が知っていることで起きるさまざまな問題を避けるために非常に重要となります。

  • Q19 通学の際に補助員をつけてもらいたいと考えています。誰に相談すればいいのでしょうか。

    A19

    まずは在籍する学校の担任に相談しますが、通学に関して補助員がつくのは難しい場合が多いのが現状です。
    配慮の必要な児童生徒の支援に、各自治体が「教育支援員」と呼ばれる人員を配置しています。配置の仕方は、市町村により異なります。一般的には、支援員配置の要望を各学校が市町村教育委員会に申し出て、協議された結果、配置されるかどうかが決定されます。市町村が配置している支援員等を要望する場合は、在籍の学校の担任に相談します。また、市町村により移動支援が使える場合もあります。また、施設面での改修が必要な場合もあります。どちらの場合も、実現には時間と費用がかかりますので、早い段階での相談が必要です。

  • Q20 階段の移動が自力ではできません。地元の学校に話をしましたが、あまり理解してもらえず、エレベーターもありません。特別支援学校への就学を検討した方が良いのでしょうか。

    A20

    まずは教育委員会に相談し、エレベーターの設置が可能かどうか相談してみます。その上で特別支援学校への就学を希望する場合には、就学を希望する学校に相談に行きます。
    改修予算の配分には教育委員会が関与しますので、エレベーター設置等の設備に関することは、教育委員会に相談することをお勧めします。
    特別支援学校は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由または病弱(身体虚弱も含む)のある児童・生徒に対して、幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上または生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的としています(学校教育法第72条)。特別支援学校の特徴を理解したあとに、学区域の特別支援学校に連絡し、相談・見学をしてみるとよいでしょう。特別支援学校には相談担当の教諭がおり、随時保護者からの相談や見学を受けています。学校によっては見学会や相談会を設けているところもありますので、活用するとよいでしょう。

4)復学後の学校生活について

(1)学校生活全般に関わること

  • Q21 復学後の学校生活において注意することはありますか。

    A21

    病状によって異なりますが、復学可能であれば、多くの注意事項はありません。
    病状により学校での支援が必要となる場合は、具体的な支援内容について担当医・保護者・患児、学校の先生と話し合いの場を設ける場合もあります。

  • Q22 けがをした時の学校での対応方法で、注意をすることはありますか。

    A22

    けがをしたときの対応もほかのお子さんと同様で構いません。
    病状により学校での支援が必要となる場合は、具体的な支援内容について担当医・保護者・患児、学校の先生と話し合いの場を設ける場合もあります。

  • Q23 入院前と比べて容姿が変わっています。友だちからの心ない言葉に傷つかないか心配なのですが、学校の先生にはどのように伝えたらよいでしょうか。

    A23

    周囲の人たちにも治療による容姿の変化だということを理解してもらうことが重要です。けれども、患児自身の“誰にどこまで知っていてほしいか”という気持ちが最も大切です。
    地元の学校に温かく迎えてもらえるためには、なぜ容貌の変化(肥満、ムーンフェイス、脱毛等)が起こったのかを周囲の人々に知ってもらう必要があります。けれども、学校生活を送る患児自身が、自分の病気のことを誰にどこまで知っておいてほしいのか、という気持ちが最も大切です。患児が“誰にも話したくない”という気持ちがあれば、無理強いする必要はありません。容姿の変化について周囲の人たちに事前に話しておくと、どのようなメリット、デメリットがあるのか、話すとしたらどこまでどのように話すのかなど、患児と一緒に話し合うことが大切です。
    また、クラスメイトが傷つくような言動をとらないように、担任や養護教諭から話しておいてもらうように依頼することも大切です。
    病院にある学校の担当者が、復学支援の会議を設ける場合もありますので、その場を活用して地元の学校の先生に説明することもできます。

(2)感染・予防接種について

  • Q24 インフルエンザや水ぼうそうなどが学校ではやっているときは、学校を休んだほうがいいのでしょうか。

    A24

    患児の身体状況により異なります。
    個人差が大きいため、患児に症状が出たり、判断に迷ったりすることがあれば、担当医やかかりつけの病院の看護師などに連絡して相談しましょう。

  • Q25 流行性感染症が学校で発生した場合、どの程度で学校を休まなければならないでしょうか。学校で1人でも発生した場合でも休むのでしょうか。

    A25

    患児の身体状況や感染症の種類により異なります。
    個人差が大きいため、患児に症状が出たり判断に迷ったりしたら、担当医に連絡して相談しましょう。医師の説明がよくわからないときは、病院の看護師やソーシャルワーカーに相談し、学校にはどのように説明したらよいかなどを決めていきましょう。

  • Q26 予防接種はいつから打てますか。

    A26

    患児の年齢、疾患や治療の状況によって異なるので、担当医に確認します。
    患児の年齢、疾患や治療の状況によっても異なるので、担当医に確認します。例えば、免疫抑制剤を飲んでいる、また抗がん剤の投与中の場合など、現時点で予防接種をすることが難しい場合には、いつ頃から接種可能かなどを確認しましょう。

(3)体調・体力面について

  • Q27 復学後の体力に関することについて教えてください。

    A27

    体力回復には焦らずに、ゆっくりと時間をかけることが必要です。
    入院生活が長い場合、生活の多くの時間を病室のベッドで過ごしています。そのため、筋力も落ち、疲れやすくなっています。患児が自覚している以上に体力は落ちている場合もあるので、焦らずに、ゆっくりと時間をかけることが必要です。もちろん体力の問題は時間がたてば解決します。

  • Q28 朝起きられない、だるいなど症状があり、なかなか登校できません。どうしたらいいでしょうか。

    A28

    起きられない原因が個人によって異なるので、症状が続くようであれば担当医に相談します。
    外来化学療法中、骨髄移植後・化学療法後どのくらいたつかなど、その治療の状況や患児の体力、心身の状態によっても異なります。個人差が大きいので、治療の影響などがどの程度持続しているかなど情報を収集し、担当医に相談しましょう。

  • Q29 学校に行くのに、疲れやすく、疲れたことで体調が悪くなることが心配です。通学や出席する授業などについて、どのように考えたらよいのでしょうか。

    A29

    退院直後や治療中・直後は、患児の体調をみながら考えます。
    具体的な方法として、始めは3時間目から1時間の登校と慣らしながら様子をみてみる、それで大丈夫そうなら学校での滞在時間を拡大していくことなどを提案するのもよいでしょう。
    毎日同じような時間で遅刻・早退を繰り返していると、同じ教科が受けられないことが問題になります。担任と相談し、バランスよく教科が受けられるよう、保健室や休養室等を利用し、体を横にできる場所を確保してもらうのも1つの方法です。
    治療の影響による場合には、その副作用の軽減について医師と協働し、具体的な方策を提案することも必要です。休息をとっても状況が回復しない場合には、躊躇せず担当医へ相談しましょう。

  • Q30 (こどもの運動制限がない場合の)体育はいつからしていいでしょうか?

    A30

    体育はいつ頃からどの程度参加してよいか、担当医に確認します。
    どの程度の運動にいつから参加するのかはっきりした指針がないと、患児は体力低下や疲労の自覚がないままにがんばりすぎたり、逆に不必要に体育をすべて見学してしまったりすることもあります。そのため、最初に、学校の体育にはいつからどの程度参加できるのかを担当医に確認します。その後、「医師から言われている運動制限はないが、入院生活で体力が全面的に低下している」と学校にはっきり伝え、どの運動にどのように参加するか、患児の気持ちを確かめながら体育担当の先生と決めていきます。例えば、グラウンド5周走を行う場合「みんなが走っているのと同じ時間、グラウンドを歩く」とか、上体運動の場合「いすに座って行う」といった取り組みで運動量をコントロールすることができます。体力回復の状況については、運動や普段より多めの活動をした日の疲労度や回復度をみながら、担当医に相談し、運動量の判断を行います。またステロイドを長期に服用している場合などでは、骨折のリスクなども確認しながら本人が気をつけること、周囲に知ってほしいことを伝えます。
    また、クラスメイトには、体育をすべて参加しないことをどう説明するか、患児と先生と一緒に事前に決めておくことも重要になります。

(4)食事について

  • Q31 給食やお弁当など、どのように対応したらいいですか。

    A31

    担当医に、食事で気をつけることがないか確認します。避けるべき食材については、事前に保護者から学校の先生に伝え相談・確認しておきます。
    給食を利用する場合には、摂取不可の食材が間違って児童に提供されないようにするため、学校でどのような方法をとっているのか確認しておくことが重要です。保護者側が行う対策には、事前に献立表で摂取不可の食材がないかの確認をすることなどがあります。また、その食材を食べないように、患児自身が確認できる手段を事前に考えておく必要があります。
    お弁当を持参する場合は、クラスメイトになぜ患児のみが弁当なのかの説明を、担任や栄養教諭から事前にしてもらいます。そうすることで、患児も友だちと違う食べ物(=弁当)であることへの後ろめたさや孤独感等をもたなくてすみます。また、患児自身もお弁当持参の理由をクラスメイトに説明できるよう、事前に練習しておくとよいでしょう。

(5)学業について

  • Q32 復学直後の通学や授業の受け方について教えてください。

    A32

    治療の状況や入院の長さにもよりますが、段階的に慣らしていきます。
    一例として、最初の2週間は保護者が送迎し、授業も2時間までにします。送迎は自宅と学校の距離や、送迎する家族の都合にもよりますが、2週間過ぎて大丈夫であれば送迎は終わりにし、昼食の前まで時間を延ばします。2週間して大丈夫であれば昼食のあとまで、さらに2週間して問題がなければ最後まで、という形で段階的に時間を延ばします。体育は授業が全部受けられるまではお休みし、2週間たっても大丈夫なら体育にも参加します。
    この『2週間ごと』はあくまでも目安です。2週間たってもまだ疲れるようであれば、次の段階に進めずもう1週間続けていただき、思ったよりも元気であれば、早めに次の段階に進めます。
    ただ、疲れたかどうかの判断は、家に帰ってきてからの過ごし方を目安にしてください。学校にいる間は意外と元気に過ごしていても、家に帰ると疲れてすぐに昼寝してしまう、などの場合はゆっくり進めるほうがいいでしょう。学校とご家庭とでよく連絡をとり、確認しながら進めてもらうようにします。

  • Q33 長期の入院により学習に遅れが出てしまった場合、復学してから補講などの配慮をしてもらえるのでしょうか。

    A33

    どのように学習の遅れを取り戻していくか、担任の先生と相談します。
    地元の学校に復学する際に、院内学級での各科目の学習内容や学習への取り組み状況について、院内学級の先生から地元の学校の先生に伝えます。その後、地元の学校の担任の先生と学習の進め方について具体的な相談をするとよいでしょう。

  • Q34 高校は義務教育ではないので、通院などで出席日数の不足が心配です。高校ではどの程度配慮してもらえるのでしょうか。

    A34

    高等学校でも出席日数の不足や、評点不足、試験欠席への対応が可能です。
    高等学校も、できるだけ留年等を避けるために、出席日数の不足や評点不足、試験日の欠席に対して、さまざまな対応をしています。例えば、追試の設定、補習授業の設定、別課題の設定等です。また、同じ教科の欠席が続かないように、通院の曜日を工夫するとよいでしょう。

  • Q35 学業に遅れが出てきたのは、もともとのものなのでしょうか。晩期合併症なのでしょうか。

    A35

    一概にどちらであるということは言えません。
    疾患や治療方法(手術・放射線治療・化学療法など)により異なり、晩期合併症の出てくる症状もさまざまですので、学業の遅れが晩期合併症と断定することは非常に難しいです。それよりも問題なのは、現在の学業の遅れが、学校生活・就労・自尊心などの患児の社会面や心理面に影響を与えることです。
    病気にかかる前の患児の特性・学業の状況を聞き、現在どの程度、学業や学校生活に困っているのかを確認します。必要であれば、学校の教員に相談したり、医師と相談し知能検査等を行ったりする必要があります。その中で、患児に合った教育体制を選択し、環境調整をしていくことが大切です。

(6)遠足・修学旅行・課外活動について

  • Q36 医療的ケアが必要なため、学校側から親が遠足に同伴するようにと言われました。いつから、どのような準備をする必要があるのでしょうか。

    A36

    遠足の日程を確認し、担当医に必要となる医療ケアの内容を確認します。その後にそのケアの実施者や実施方法などを学校側と相談します。
    地元の学校で医療的ケアが必要な場合、各都道府県にある特別支援学校における医療的ケアの実施ガイドラインに基づいて行われます。患児が管理できる場合は、その方法を引率教員と十分調整し、ケアが確実に行われたかを教員が確認します。しかし、低学年児や医療的ケアの手技が確立されていない場合は、保護者の同伴が必要となる場合があります。看護師を同伴させる場合も事前に担当医、保護者、引率者と十分な協議が必要です。

  • Q37 学校から緊急時の対応のため、保護者が修学旅行に付き添うようにと言われました。担当医からは付き添わなくても大丈夫と言われたのですが、どうしたらよいのでしょうか。

    A37

    緊急時の対応は一般の児童生徒と変わりはありませんので、基本的に保護者の付き添いは必要ないと思います。
    担当医から保護者の付き添いは不要であると言われているのであれば、その旨を学校に伝えてみます。その際、入院中に在籍していた病院にある学校の先生等に、調整役として力添えしてもらうことも手段として考えられます。学校が心配している緊急時とはどのようなことかを確認し、それらの対応を事前に担当医から指示を受けるとよいでしょう。その指示内容が、教員ではできない内容(医療的ケアに関わることなど)であれば保護者の同伴も仕方のないことです。しかし、どんな児童生徒にも旅行中に緊急事態が起こる可能性はあります。緊急事態が起こった場合は、最寄りの医療機関に搬送し、現地に保護者が迎えに来るということは、一般の児童生徒と変わりはありません。

更新・確認日:2015年12月24日 [ 履歴 ]
履歴
2015年12月24日 掲載しました。
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