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【放射線診療技師向け】 2024年

多地点放射線カンファレンス[2024-第1回]

(国立がん研究センター中央病院発信)
司会 国立がん研究センター中央病院
放射線技術部 放射線診断技術室 副放射線診断技術室長
瓜倉 厚志

1.当院におけるPRRTの現状

愛知県がんセンター 放射線診断・IVR部 浅井 翼

Lu-177を使用したペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)を、当院では2022年2月より開始している。週1名の投与スケジュールで、2023年12月現在までに延べ23人に、83回の投与を実施した。このPRRTは、投与方法および患者管理が複雑であり、多職種で対応しなければならない。当院の現状について、診療体制や放射線技師の役割、投与を重ねるにあたって経験した様々なトラブルを報告する。

2.(177Lu)oxodotreotideを中心に当院での内用療法の運用について

国立がん研究センター中央病院 宍戸 淳

本邦では2021年9月より(177Lu)oxodotreotideが販売開始され、当院においては2021年11月より開始した。現在300例を超える治療を経験している。(177Lu)oxodotreotideに対する当院の放射線治療病室の運用現状と他の入院を伴う各々内用療法治療(131I等)のスケジュールと合わせて報告を行う。

3.核医学治療用線量評価ソフトを用いたLu-177-DOTA-TATE治療における腎臓線量の評価

国立がん研究センター中央病院 清水 雄平

Lu-177-DOTA-TATE治療の主な副作用として腎機能障害が知られている。核医学治療用線量評価ソフトSurePlan MRT(MIM)を用いて当院で2022年1月~2023年2月の期間に4回治療された15症例の腎臓線量を後ろ向きに評価した。 腎臓の吸収線量の中央値は8.2Gy(3.2-16.7)となり、ガイドラインに記載されている毒性発現の閾値(30Gy)を下回り、重篤な有害事象はなかった。

4.核医学におけるセラノスティクスの現状と将来展望

がん研究会有明病院 島田 直毅

国内における核医学治療は、I-131治療が開始されてから長い歴史があるが、医療経済の問題で実施できる施設には限りがあった。しかし、近年、放射性物質をがんに特異的に集積・治療する技術が向上したこと、規制緩和、診療報酬が見直されたことで、大きな注目を集めている。本報告では、ペプチド受容体放射性核種療法を中心に、当院で今まで経験した問題を共有し、本邦における内用療法拡大に伴う課題について考えていきたい。

更新・確認日:2024年01月10日 [ 履歴 ]
履歴
2024年01月10日 抄録を更新しました。
2023年11月24日 抄録を更新しました。
2023年11月22日 抄録を掲載しました。
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