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全国がん登録に関するQ&A

届出内容について

主なご質問への回答を掲載します。

  • Q1 全国がん登録届出マニュアル18ページ がん治療、初回治療の定義の中で、「この範囲が不明確であれば、病状が進行・再発するまでに施行されるか、あるいはおよそ4カ月以内に施行されたもの」とありますが、「およそ4カ月以内」というのは、診断の日から4カ月以内ということでしょうか。

    A1
    診断日の日からおよそ4カ月以内と考えていただくとよいでしょう。
  • Q2 A病院で診断、治療の後に、B病院を受診した場合の診断日を教えてください。

    A2
    A病院からの届出における診断日はA病院での検査日、B病院からの届出における診断日は当該がんの診療のためにB病院をはじめて受診した日(当該腫瘍初診日)で届出してください。
  • Q3 全国がん登録届出マニュアル37ページ 発見経緯で、これまで受けた説明では、「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は、がん検診を選択するとのことでした。全国がん登録では「がん検診」は「1.がん検診・健康診断・人間ドックでの発見例」を選択し、「自覚症状」による受診は、「8.その他」のコードを選びますが、「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は項目「1.がん検診・健康診断・人間ドックでの発見例」を選択し、自覚症状により直接病院医師を受診してがんの診断を受けた」場合は8と考えてよいでしょうか。

    A3
    以下のように届出してください。
    「自覚症状によりがん検診を受診した」場合→「1.がん検診・健康診断・人間ドックでの発見例」 「自覚症状により直接病院医師を受診してがんの診断を受けた」場合→「8その他」
  • Q4 自施設での初診時に届出をするとあり、再発・転移は届出不要となっていますが、再発・転移の定義はありますか。例えば、同部位で10年後にがん診断された場合や2年後に転移が疑われるが、診断が難しい場合などは届出をするのでしょうか。

    A4
    がん登録関連法令での定義はありません。医師による再発・転移の診断が定義となります。同部位で10年後にがん診断された場合は、以前と異なる組織型であれば届出対象となります。2年後に転移が疑われるが、(転移なのか、初発なのか)診断が難しい場合は、初発のがんと考え、届出対象になります。
  • Q5 下記の治療のみを行った場合の項目番号「12.治療施設」について、全国がん登録届出マニュアル34ページの治療施設の項には、「当該がんの初回治療をどの施設で開始し、実施したかを判断するための項目」とあります。下記は初回治療の定義から外れていて、当てはまる選択肢がない状況に思いますが「経過観察」ととらえて(1)、(2)の考え方でよろしいでしょうか。
    症状緩和治療(大腸がんイレウス人肛門造設等)のみ選択で、麻薬投与で緩和医療を施行
    (1)自施設または、他施設でがんと診断し、上記治療を自施設で開始した場合→「2.自施設で初回治療を開始」
    (2)他施設で初回治療を開始後に自施設に受診し上記治療を実施した場合→「3.他施設で初回治療を開始後に、自施設に受診して初回治療を継続」

    A5
    治療施設は、「初回治療をどの施設で開始、実施したかを判断するための項目」であり、(1)開始した施設か否かに重点があり、(2)初回治療と考えられる一連の治療の継続施設も可能なら把握する(ただし、本来の目的は、異なる初回治療を開始したか否かを把握する、にあります)という意味を持ちます。また、いわゆる症状緩和治療は、がん登録の「初回治療」には含めないことから、こうした治療のみが、診断後の処置・対応として計画・実施された場合は、初回治療として、「経過観察」が開始されたと考えます。前施設で初回治療として開始された経過観察を継続した場合は、上記の治療施設の意味から、経過観察を開始された施設で初回治療は終了したとみなします。
    このため、(1)自施設または他施設でがんと診断し、上記治療を自施設で開始した場合→「2.自施設で初回治療を開始」
    経過観察という初回治療が開始されたことになります。
    (2)他施設で初回治療を開始後に自施設に受診し上記治療を実施した場合→「4.他施設で初回治療終了後に、自施設に受診」
    経過観察という初回治療がすでに終了したことになります。
  • Q6 経過観察(緩和ケアを含む)は、診療方針が決定した時点で初回治療は終了したとみなすので、決定施設が初回治療施設となり、紹介先が治療施設となることはない、でよろしいでしょうか。

    A6
    経過観察の方針を決定しただけでは治療施設とはなりません。経過観察を治療として開始した施設が治療施設になります。
    診断施設→「1.自施設診断」
    治療施設→「1.自施設で初回治療をせず、他施設に紹介またはその後の経過不明」
    開始した時点で初回治療を終了とみなしますので、次の紹介施設で経過観察を治療として継続することはありません。
  • Q7 消化器内科の指定診療所ですが、自施設では胃癌内視鏡検査の生検で組織診断の結果、腺癌と診断され、自施設で初回治療をせず、他施設へ紹介となりました。備考欄に○○病院で胃腺腫、○○病院で病変認識できずと記載し届出たことから、都道府県がん登録室から連絡を受けました。届出に誤りがあった場合はどのように対応するとよいでしょうか。

    A7
    がん登録では、本来、自施設での診断情報によって届出情報を作成する、というのが、あるべき姿ですので、届出していただく、ということでよいでしょう。ただし、今回「届出対象ではない」ことが判明したうえでの届出ですので、全国がん登録届出マニュアル11ページのがんではなかった、の一報が付記された届出があったとして受理し、都道府県がん登録室は、登録はしない、とする見解を明らかにするために貴院へ連絡を差し上げたのでしょう。届出後に、紹介先の病院等から「がんではなかった」の情報が提供された場合、登録室に一報しておくとよいでしょう。
  • Q8 大腸を使用した代用膀胱ががんになった場合の局在コードを教えてください。

    A8
    大腸の局在コードの適応になります。
  • Q9 左固有腎よりRCC(腎細胞癌)、T3、左移植腎よりUC(尿路上皮癌、T1が出た場合、左腎のRCCとUCの多重がんで届出して間違いないでしょうか。また、同じ組織型が出た場合の登録を教えてください。

    A9
    現状、移植臓器に関するルールがないために、本人の固有臓器と同様に考えるという暫定的な処理をするということになります。その方針に従うと、ご提示いただいた例では、多重がんとしてとらえ、届出してください。また、組織型が一致した後者の場合は、別々のがんとして届け出られても単一がんとして集計されるでしょう。
  • Q10 生検は、診療の流れとして生検でがんと診断後、治療方針決定となると思うのですが、初回治療に含まれるのでしょうか。

    A10
    生検は、診断を目的とした検査である以上、治療ではなく、結果として腫瘍の切除がもたらせられたとしても検査になります。実施した場合には、診断施設とはなりますが、治療施設とはなりません。
  • Q11 胸水ブロックによる診断の届出方法を教えてください。

    A11
    胸水セルブロックは、穿刺吸引や擦過で採取した細胞診材料をもとに塊を作り組織診断が出来る場合がある、というものになります。診断根拠は細胞診になりますので、細胞の由来を考慮する必要はなく、原発巣・転移巣の区別はありません。
  • Q12 経過観察決定・実施時の項目番号12「治療施設」の選択について確認させてください。例えば、A病院でがんと診断後、初回治療として「経過観察」が選択されたが、紹介先のB病院で経過観察をすることになった、という場合、どのように届ければよいでしょうか。

    A12
    文章中の「初回治療として「経過観察」が選択されたが」の表現が、実際に経過観察したのか、それとも計画をしていたが、結果的にB病院で実施することになったのか、に分かれます。全国がん登録届出票への記載は、以下のようにするとよいでしょう。
    <A病院で実際に経過観察が実施されている場合>
    A病院 B病院
    項目番号11「診断施設」 1. 自施設診断 2. 他施設診断
    項目番号12「治療施設」 2. 自施設で初回治療を開始 4. 初回治療終了後に自施設に受診

    <A病院で計画したが(選択されたが)、実際にはB病院で経過観察が開始された場合>
    A病院 B病院
    項目番号11「診断施設」  1. 自施設診断 2. 他施設診断
    項目番号12「治療施設」 1. 初回治療をせず、他施設に紹介
    またはその後の経過不明
    2. 自施設で初回治療開始
  • Q13 初回治療でがんの切除を意図して外科手術を施行したが、予想より浸潤が進んでいたため、そのまま閉創した場合の手術は、外科的治療の有無は「施行あり」「施行なし」のどちらを選択するのでしょうか。

    A13
    外科的治療を試みたが、結果的に全く施術せずに閉創した場合には、外科的治療の有無は「2.自施設で施行なし」になります。
    組織採取やリンパ節切除等、何らかの施術が行われた場合には、「1.自施設で施行」とした上で、外科的・鏡視下・内視鏡的治療の範囲は、項目番号21「4.姑息的な観血的治療」とするとよいでしょう。
  • Q14 肺がんの胸腔鏡の手術を実施していたが、出血がひどく開胸術に変更になった場合の治療情報は、鏡視下治療あり、外科的治療ありの両方を選んでよいのでしょうか。

    A14
    外科手術における治療方法の変更の際には、より侵襲性の高い治療を一つ選択して届け出ます。ご提示いただいたケースでは、外科治療あり、鏡視下治療なし、になります。
  • Q15 初回治療の「9.施行の有無不明」について、初回治療の項目番号18~25は、自施設で実施された初回治療の有無をコードし、他施設治療後であれば、「2.自施設で治療なし」のコードになると理解しています。では、「9.施行の有無不明」は、具体的にはどのような場合に使用するのでしょうか。

    A15
    自施設で治療の実施状況ですので、必ず「1.自施設で施行」、又は「2.自施設で施行なし」が登録されることになります。ただし、届出担当者において、当該治療ありとしてよいか判断しかねる治療内容、情報管理の不備において担当者がどうしても対応出来ない状況を想定し、「9.施行の有無不明コード」を準備しています。
  • Q16 治療施設の項目で自施設でもなく、他施設でもない場合に判断に迷った時は全てにコード「8.その他」を付けていました。都道府県登録室から連絡があり、「8.その他」は「死亡解剖で初めて診断された場合になりますので…。」と説明を受けましたが、国立がん研究センターのウェブサイトのどこに説明があるのか教えてください。

    A16
    「8.その他」は「1.自施設で初回治療をせず、他施設に紹介またはその後の経過不明」から「4.他施設で初回治療を終了後に自施設に受診」のいずれにも分類できない場合とあるので、この定義自体は間違いではなく、他の項目における「8.その他」に該当する選択肢です。ただし、このように安易に「8.その他」に分類し、情報として価値のないものにしないよう務める必要があります。治療施設に関しては、ほとんどの場合は、「1.」から「4.」のいずれかに分類できるように設定がされています。また、死体解剖で診断された場合、という趣旨で全国がん登録届出マニュアルに例示をしています。
更新・確認日:2021年09月27日 [ 履歴 ]
履歴
2021年09月27日 A12を更新しました。
2018年02月09日 A12を修正しました。
2018年02月02日 Q7からQ16を追加しました。
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