平成26年1月に厚生労働省が示した「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」において、都道府県がん診療連携拠点病院は「都道府県がん診療連携協議会」を設置し、多くの役割を担うことが定められました。また、平成27年6月に取りまとめられた「第2期がん対策推進基本計画」の中間評価においては、全体目標に掲げられた「がんによる死亡者の減少(75歳未満の年齢調整死亡率の20%減少)」の達成が困難であるという予測が示され、今後、各都道府県でがん医療の均てん化の推進に向けて中核的に取り組む都道府県がん診療連携拠点病院の役割がより一層重要となると考えられます。
都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会では、都道府県がん診療連携拠点病院が果たすべき事項として求められているさまざまな事項について議論が行われました。本連絡協議会での検討を経て、今後がんによる死亡者を減少させ、がんとともに生きることができる地域医療を全国で実現していくことができるよう「がん対策を加速し、全国のがん医療水準の向上を実現するための都道府県がん診療連携拠点病院の体制整備に関する提案」をとりまとめ、以下の項目について厚生労働省に提出いたしました。
- 都道府県がん診療連携拠点病院の事務局機能を充実させる必要があり、この業務に専従的に関わる人材配置が不可欠です。その事務局機能を担う人材を配置できるよう、国において適切な財政措置を行うことを要望します。
- 都道府県がん診療連携拠点病院が医師主導臨床試験を進めていくにあたり、配置が不可欠なCRCを雇用することができるよう、国において適切な財政措置を行うことを要望します。
がん対策を加速し、全国のがん医療水準の向上を実現するための都道府県がん診療連携拠点病院の体制整備に関する提案