平成24年7月23日、国立がん研究センターが主催する第5回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会(参考資料)が国立がん研究センター国際研究交流会館で開催された。全国51の都道府県がん診療連携拠点病院の全ての施設の代表者と、各都道府県のがん対策関連部署の職員が参加した。
開会にあたり、都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会の議長である国立がん研究センター 堀田知光議長から「国の新しい基本計画に基づいて、都道府県ががん対策推進計画を立てるのに十分役立つ議論をしていきたい」とのあいさつがあった。
また、厚生労働省健康局がん対策・健康増進課 木村博承課長からも来賓のあいさつをいただいた。
議事について、まず、厚生労働省から、がん対策推進基本計画の概要(資料1−1)と当該計画(資料1−2)における新規事業について説明が行われた。
次に、臨床試験部会からの活動の報告(資料2)に続き、がん登録部会からの活動の報告(資料3)について、それぞれ説明が行われた。特に、がん登録に関しては活発な意見交換が行われ、院内がん登録と地域がん登録の登録項目の統一化、院内がん登録全国集計データの施設名公表のあり方について議論された。また、がん登録の法制化を進めていくにあたり、解決すべき課題についての意見交換がなされた。
さらに、国立がん研究センターから、がんに関する情報提供および相談支援体制の機能強化と質的な向上を図ることを目的に、都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会に新たな部会として「情報提供・相談支援部会」を設置することについて提案され承認された(資料4)。
その後、事前に行われた都道府県がん診療連携拠点病院に対するアンケートの中から今後の緩和ケアの推進について結果の概要が説明され(参考資料2)、それをもとに作成された「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会に関する提案」(資料5)について活発な意見交換が行われた。
続いて、がん対策情報センターからのお知らせ(資料6)国立がん研究センター創立50周年記念イベントへの後援(資料6−1)について説明され了承された。
都道府県がん診療連携拠点病院による都道府県のがん対策との連携に関しては、先進的な取り組みを行っている事例として、静岡県立静岡がんセンター総長 山口建先生から静岡県の取組みについて(資料7−1)、広島大学病院がん治療センター長 杉山一彦先生から広島県の取組みについて(資料7−2)、それぞれ紹介があった。
その他にも、都道府県拠点と地域拠点との役割・機能分担や、地域連携の構築や地域連携クリティカルパスの運用方法、就業支援問題についての意見交換が行われた。
最後に、堀田議長より、閉会にあたり、今後もがん診療の担い手であるがん診療連携拠点病院の意見を集約していくことの重要性について確認され、本会の幕を閉じた。
資料
第5回 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 次第
日時 平成24年7月23日(月) 13:00−16:00
於 国立がん研究センター国際交流会館3階
主催 国立がん研究センター
Ⅰ.開会挨拶
都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会議長
国立がん研究センター理事長 堀田 知光
Ⅱ.来賓挨拶
厚生労働省健康局 がん対策・健康増進課 木村 博承 課長
Ⅲ.議事
1. 厚生労働省からのお知らせ
2. 臨床試験部会からの報告
3. がん登録部会からの報告
4. 情報提供・相談支援部会の設置について
5. 「緩和ケア研修会」についての提言について
6. がん対策情報センターからのお知らせ
7. 国立がん研究センター創立50周年記念イベントへの後援について
(休憩)