概要
令和5年7月7日、国立がん研究センターがん対策研究所が主催する第16回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がオンライン形式にて開催された（議事次第）。全国の都道府県がん診療連携拠点病院の施設の代表者と、各都道府県のがん対策関連部署の職員等が参加した。
開会にあたり、国立がん研究センター 中釜斉 理事長より、「第4期のがん対策推進基本計画が閣議決定されたことを受けて、これまでと同様に基本的な柱であるがんの予防、治療、共生に加えて、成人のがん診療拠点、小児のがん診療拠点、がんゲノム拠点のそれぞれで連携を図ることが明記されている。本日は横断的に活発な議論をしていきたい」との挨拶があった。
来賓として、厚生労働省 健康局がん・疾病対策課 原澤朋史 がん対策推進官より「第4期がん対策推進基本計画の閣議決定がなされ、がん医療提供体制の整備として、国と都道府県が連携してがん治療の均てん化と地域の実情を踏まえた集約化をさらに進めるため、都道府県拠点病院と都道府県の皆様と理解を深めていきたい」とのご挨拶をいただいた。
議事として、がん登録部会（資料1）から、院内がん登録及び収集データ二次利用、小児がん中級認定者相当について、情報提供・相談支援部会（資料2）から、PDCA実施状況チェックリストとロジックモデルへの反映などチェックリスト方向性検討、緩和ケア部会（資料3）から、緩和ケア領域に関する情報共有と新指針に関する取り組み紹介について、それぞれ活動報告があった。
厚生労働省 健康局がん・疾病対策課 原澤朋史 がん対策推進官より、第4期がん対策推進基本計画の全体像と個別施策に関連して、予防と治療、がんとの共生等の観点を中心にそれぞれの分野別施策の概要が示された。そしてがん医療では均てん化を進めつつ、地域の実情に応じた役割分担と集約化の必要性、診断時から続く緩和ケアの視点やサバイバーシップ支援としての仕事と治療の両立等について報告があった（資料4）。
続いて、国立成育医療研究センター松本公一 小児がんセンター長並びに国立がん研究センター河野隆志 がんゲノム情報管理センター長より、小児がん・AYAがん対策について、遺伝子パネル検査に基づくがんゲノム医療とデータ利活用について報告があった（資料5-1、5-2）。九州がんセンター藤也寸志 センター長から、がん診療連携拠点病院等におけるがん診療の実態把握に係る評価指標の確立に向けた取り組みについて報告があった（資料6）。そして国立がん研究センターがん対策研究所祖父江友孝 副所長から、第4期基本計画におけるロジックモデルの活用について報告があった（資料7）。
最後に、国立がん研究センター がん対策研究所 井上真奈美 副所長より、第4期のがん対策推進基本計画が閣議決定されたことで、協議会のなかでこれまでに決めた案件に関して必要があれば適時改定し、更に好事例の共有や連携強化に向けた取組を進めたい旨、閉会の挨拶があり、本会の幕を閉じた。
資料
第16回 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 次第
日時 令和5年7月7日（金） 13:00-15:00
於 オンライン形式
主催 国立がん研究センター
Ⅰ．開会挨拶（敬称略）
国立がん研究センター理事長 中釜 斉
Ⅱ．来賓挨拶
厚生労働省 健康局がん・疾病対策課がん対策推進官 原澤 朋史
Ⅲ．議事
1．（１）がん登録部会からの報告
（がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループにおける動向）
国立がん研究センター がん登録センター長 井上 真奈美
1．（２）情報提供・相談支援部会からの報告
国立がん研究センター がん対策研究所がん情報提供部長 井上 真奈美
1．（３） 緩和ケア部会からの報告
国立がん研究センター がん対策研究所がん医療支援部長代理 鈴木 達也
2. 第４期がん対策推進基本計画等について（第４期基本計画、拠点病院の役割等）
厚生労働省 健康局がん 疾病対策課疾病対策課 がん対策推進官 原澤 朋史
3. 小児がん医療提供体制、がんゲノム医療提供体制との連携
国立成育医療研究センター 小児がんセンター長 松本 公一
国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター長 河野 隆志
4. がん診療連携拠点病院等におけるがん診療の実態把握に係る評価指標の確立に向けた取り組み（厚労科研 藤班・中間報告）事務連絡
九州がんセンター院長 藤 也寸志
5. 第4期基本計画におけるロジックモデルの活用（厚労科研・指定班）
国立がん研究センター がん対策研究所副所長 祖父江 友孝
6. ディスカッション
Ⅳ．閉会
参考資料
- 事後アンケート報告 資料8