日時:2024年12月6日(金)13:00~15:00
開催形式:Zoomを用いたオンラインによるWEB会議
概要
令和6年12月6日都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 緩和ケア部会(第12回)が 国立がん研究センターの主催によりオンラインで開催された(資料:議事次第)。全国の都 道府県がん診療連携拠点病院の緩和ケア部門の責任者および実務者、各都道府県の緩和ケ ア関連会議の責任者が出席した。
冒頭、国立がん研究センター理事長 中釜斉より、緩和ケアはがん対策の上で重要な役割を果たしている。緩和ケアがカバーする範囲が広がっている。がん対策を推進する母体である都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会のもと、相談支援部会、緩和ケア部会等が設置されているが、これまで充分な議論ができてきたかという点において課題がある。課題の抽出と今後の方向性を検討することがますます重要になってくる。部会のあり方に関して、本日の会議で忌憚ない意見を伺いたい旨、挨拶がなされた。
次に、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課 大井肇様より、第4期がん対策推進 基本計画の分野別施策と個別目標、取り組むべき施策に関する紹介がなされた(資料1)。以降、議事次第に沿って、国立がん研究センターがん対策研究所がん医療支援部 松岡豊が議事進行した。
まず、国立がん研究センターがん対策研究所がん医療支援部 和田佐保より、第12回緩和ケア部会開催趣旨説明(資料2)を行った。①国協議会・部会が形骸化している問題、②国協議会と部会、部会間の連携が取れていない問題がある。全国の「緩和ケア」の実情を踏まえ、緩和ケア部会の今後のあり方について、委員間で意見交換をしていただきたいことを説明した。
次に、部会委員からの話題提供として、新潟県立がんセンター新潟病院緩和ケア内科 本間英之部長より、「新潟県における緩和医療の現状と課題」について(資料3)、続いて行政からの話題提供として、新潟県福祉保健部地域医療政策課地域医療整備室 羽入晋太郎様より、「緩和ケアにおける行政の関わりと課題」について(資料4)報告がなされた。
これまでの内容を踏まえて、総合討論では、国立がん研究センターがん対策研究所がん医療支援部併任 国立がん研究センター中央病院緩和医療科長 里見絵理子が司会進行を行った。①基本的緩和ケアと専門的緩和ケアのすみ分け、②人材確保をどのようにおこなっていくべきか、③緩和ケア部会がどのような場であることを期待するか(国に提言するのであればどのようなことを提言したいのか)をまずは議題としてあげ、自由な議論を促した。チャットを含め活発な議論の場となった。松岡豊より、総合討論において、①に関して定義をしっかり決めること、ボトムアップで進めていく方法やトップダウンですすめていくとよいという提案などがあったこと。②に関して各施設人材確保が苦しい状況の中どういった工夫ができるか、大学で行うことはできないか、診療科ローテーションに組み込むとよいのではないかなどという意見がでたこと。③に関して部会のあり方をどのように国に提言していけばよいか、働きやすい環境を整えるための自治体との連携をすすめていくうえで、部会が必要だという意見もあったというまとめがあった。本日の議論を踏まえて、事務局で整理し、委員の先生方に確認いただく機会を設ける。ワーキンググループをたちあげるという意見もあったので、検討することが伝えられた。
おわりに、国立がん研究センターがん対策研究副所長 井上真奈美より、今の緩和ケアの取り組みへの課題や克服するためのアイディアを共有することができた。日本全体としてよりよい緩和ケアの推進につなげるべく、この部会でオールジャパンで取り組んでいくことが大切だと改めて認識できたとお伝えし、閉会となった。
<資料>
議事次第(PDF:263KB) 資料1 第12回緩和ケア部会挨拶(PDF: 304KB ) 資料2 緩和ケア部会趣旨説明(PDF: 1,400KB) 資料3 部会委員からの話題提供(PDF: 1,500KB) 資料4 行政からの話題提供(PDF: 2,600KB)
別添1 緩和ケア部会事前アンケートまとめ(PDF: 892KB ) 別添2 第17回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会事後アンケートまとめ(PDF: 871KB)
参考資料