平成25年12月9日、第1回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 緩和ケア部会が、国立がん研究センターで開催された(資料1)。各都道府県がん診療連携拠点病院の緩和ケア部門の責任者および実務者、各都道府県の緩和ケア関連会議の責任者が出席し、合計65施設から102名の緩和ケアの関係者が参加した。また、患者団体から4名オブザーバーとして参加した(参考資料)。
冒頭に国立がん研究センターがん対策情報センター長 若尾文彦より、緩和ケア部会発足の経緯と、緩和ケアに関連する施策の動向や各都道府県での緩和ケアに関するさまざまな取り組みや課題について全国レベルで共有を目指していく旨、あいさつがなされた。
設置要領に基づき緩和ケア部会の部会長を務める加藤雅志より、緩和ケア部会設置要領(資料2)を確認し、以後の議事を進行した。
まず、厚生労働省がん対策・健康増進課の山下公太郎課長補佐より、がん診療連携拠点病院機能強化事業と緩和ケア推進事業(資料3)の紹介がなされ、参加者と活発に意見交換がなされた。
平成25年度から、都道府県がん診療連携拠点病院を中心に設置が進められている「緩和ケアセンター」について、各施設での取り組み状況に関して行ったアンケート結果(資料4)の説明があった。その後、緩和ケアセンターに求められる主な機能の取り組み例として、聖隷三方原病院の森田達也先生と加藤亜沙代先生より「疼痛等の緩和ケアのスクリーニング(資料5)」、兵庫県立がんセンターの伊藤由美子先生より「がん患者カウンセリング(資料6)」、千葉県立がんセンターの坂下美彦先生より「在宅緩和ケア連携(資料7)」についてそれぞれ紹介があり、参加者と具体的な実施方法や課題などについて意見交換がなされた。
次に、緩和ケア研修会に関する各都道府県の取り組みと課題ついて実施したアンケート結果(資料8)の説明の後、岩手医科大学附属病院の木村祐輔先生から岩手県(資料9)について、大阪府立成人病センターの濱卓至先生から大阪府(資料10)について、それぞれが行っている工夫や先進的な取り組みが紹介され、参加者間で情報の共有が図られた。
また、患者団体のオブザーバーから、緩和ケアに関するさまざまな取り組みが、もっと患者に反映されるようにしてほしいとコメントがよせられるとともに、緩和ケアに日々取り組んでいる関係者に対する感謝の思いが語られた。
最後に、国立がん研究センター理事長 堀田知光より、本部会で各地域の事例を共有して、現場の困難を解決していけるような会としていきたい旨述べられ、閉会となった。
<資料>
資料1 議事次第 資料2 緩和ケア部会設置要領 資料3 緩和ケアに関連する取り組みについて 資料4 緩和ケアセンターの設置に関する各都道府県の取り組み(アンケート結果) 資料5 質問紙を使った緩和ケアのスクリーニング10年間の経験 資料6 がん患者カウンセリング 資料7 千葉県がんセンター 在宅緩和ケア連携の試み 資料8 緩和ケア研修会の設置に関する各都道府県の取り組み(アンケート結果) 資料9 緩和ケア研修会−岩手県の取り組み− 資料10 緩和ケア研修会の効果的な開催について−大阪府緩和ケア部会の取り組み− 参考資料1 出席者名簿