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【多職種向け】 2025年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2025年度-第3回]

茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 発信
茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 病院参事
兼化学療法センター長(腫瘍内科) 小島 寛 

令和5年3月に閣議決定された第4期がん対策推進基本計画においては、「小児がん及びAYA世代のがん対策」を進めるとともに、「妊孕制温存療法」の医療提供体制を整備することが謳われている。本カンファレンスにおいては、地域のがん診療連携拠点病院がこの様な医療提供体制をどの様に整えてきたのかを、AYA支援チーム・ビルディング、妊孕性温存、治療と教育・仕事の両立支援の各側面から実情を報告するとともに、今後の課題についてディスカッションする。

1. 妊孕性温存療法を担当する立場から

山口県立総合医療センター 産婦人科 統括副院長 中村 康彦

AYA世代がん患者への妊孕性温存療法は、造血器腫瘍患者で凍結保存した卵巣皮質を6年後に融解移植して生児を得た報告(Donnez J, et al. Lancet 2004)で注目された。同年に日本癌治療学会からも妊孕性温存への提言がなされたが、2012年のNPO法人日本・がん生殖医療研究会(現、日本がん・生殖医療学会)の活動開始まで本邦での注目度は低かった。本講演では、妊孕性温存療法について、当院での経験を中心に話をしたい。

2. AYA世代にあるがん患者の治療と教育・仕事の両立支援について

静岡県立静岡がんセンター 疾病管理センターよろず相談 主幹 MSW 御牧 由子 

AYA世代と呼ばれる思春期・若年成人の時期にがんに罹患した患者が治療と併せて社会生活を維持できるよう支援することは、その方の他者との関係性の構築や人としての尊厳の保持に繋がり、さらにそれが治療と向き合う原動力にもなると言われている。全国のがん相談支援センターでは、AYA世代にある患者の治療と教育・就労の両立支援に取り組んでいる。今回は当院の実践を紹介し、「両立支援」の必要性について検討したい。

3. AYA世代がん患者の支援・看護-AYA世代を知り、AYA世代に知ってもらうための取り組み-

茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター がん相談支援センター 看護師長 上田 真由美

当院では、AYA世代がん患者への支援の充実を図るために、院内チームの立ち上げやニーズの実態調査と啓発、多職種カンファレンスの実施等支援体制を構築してきた。加えて、県内の均てん化を図るために定期的なワーキンググループを開催し情報共有を図っている。
整備指針を踏まえ、がん相談支援センターを中心に取り組んできた院内外の活動と現状、今後の課題について報告する。

更新・確認日:2025年02月14日 [ 履歴 ]
履歴
2025年02月14日 抄録を掲載いたしました。
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