- 日時
- 2026年03月26日(木)17:30~18:30
- テーマ
- 職業性薬剤曝露対策として我々は何をすべきか
国立病院機構四国がんセンター
臨床研究推進部・部長 青儀 健二郎
2015年の3学会合同曝露対策ガイドライン発刊後、職業性薬剤曝露対策が進められていますが、曝露実態調査や使用資材にかかるコスト、継続的なスタッフ教育等現実的な問題は山積しています。さらに大規模出生コホート研究から日本初の曝露のアウトカムが示され、職業性薬剤曝露は取り組むべき喫緊の課題となっています。本プログラムでは、薬剤曝露対策の重要性を再認識するとともに、現状と課題について討議します。
1. ここまで来た本邦の職業性薬剤曝露対策
国立病院機構四国がんセンター 臨床研究推進部・部長 / 青儀 健二郎
曝露対策が遅々として進まない中、104,062人の出生コホート研究において妊娠中抗がん薬に曝露した医療者の母親においては1歳以上の子の白血病リスク(急性リンパ性白血病)が増加したと本邦での初報告がなされました (Yamamoto S. et al. Blood 143, 311, 2024) 。がん医療従事者の曝露対策として適切な閉鎖式薬物移送システムの導入は課題であり本邦の曝露対策の現状と展望について報告します。
2. 安心してがん薬物療法を行うための曝露対策
国立病院機構四国がんセンター 看護部・副看護師長 / 橋田 愛
がん薬物療法における曝露対策は、医療従事者のみならず患者・家族の安全確保に不可欠です。当院では、曝露対策チームが中心となり環境調査を行い、研修の開催や患者教育などを含めた曝露対策整備に取り組んでいます。しかし、多忙な現場での遵守率の維持や、在宅における家族の曝露リスクに対する認識不足が課題です。本発表では、個人防護具着用の徹底やCSTDの導入、排泄物管理や日常生活での対策などに関する患者教育の取り組みを報告します。
3. 最初が肝心!曝露対策のフロントラインは薬剤部にある
国立病院機構四国がんセンター 薬剤部・調剤主任 / 松本 拓真
抗がん剤調製の薬剤部集約化は、現在の医療現場において不可欠なものとなりました。曝露対策は全部署共通の課題ですが、その「フロントライン」に位置する薬剤部の曝露対策こそが院内全体の安全を左右します。薬剤部が汚染を封じ込めることは、他部署への拡散を最小限化するための最重要課題です。今回、その課題に対しての当院薬剤部が進める取り組みについて報告します。またHazardous Drug(HD)の不活化に関して注目されている次亜塩素酸についての調査結果も報告します。