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Q&A・用語集

がん統計に関するQ&A

「がん情報サービス」に掲載している統計資料について

統計の算出方法や定義について

統計結果の傾向について

統計の用語や数値の読み方について

「がん情報サービス」に掲載している統計資料について

  • Q1 がんの罹患と死亡の直近のデータはいつごろ掲載されますか。

    A1

    以下の表をご参照ください。また、今年の予測値については「がん統計予測」のページをご参照ください。

    国立がん研究センターで公開している
    日本のがん死亡・罹患情報
    情報源 更新
    頻度と時期
    最新データの公表時期
    死亡 人口動態統計死亡
    (厚生労働省大臣官房統計情報部)
    毎年
    10月ごろ
    約1~2年遅れ。
    例えば2021年に
    2020年データを公表。
    罹患 厚生労働省がん研究助成金「地域がん登録」研究班(1975~1999年)、
    厚生労働省科学研究費補助金第3次対がん総合戦略研究事業
    「がん罹患・死亡動向の実態把握に関する研究」班(2000~2010年)
    厚生労働科学研究費補助金がん政策研究事業(2011~2015年)
    全国がん登録(2016年~)
    毎年
    5月ごろ
    約2~3年遅れ。
    例えば2021年に
    2018年データを公表。
  • Q2 がん患者の生存率に関しての資料にはどのようなものがありますか。

    A2

    がん患者の生存率に関する資料は、(1)全国がんセンター協議会の加盟施設のデータ、(2)がん診療連携拠点病院等の院内がん登録のデータ、(3)都道府県が実施していた地域がん登録のデータがあります。 (1)の資料は、がんの専門病院(約30施設)を対象としており、千葉県がんセンター研究所がん予防センターで生存率集計システム(KapWeb)として公開されています。 (2)の資料は、都道府県の指定病院(500弱の施設)を対象としており、「がん情報サービス」で「院内がん登録生存率集計」として報告されているほか、「院内がん登録生存率集計結果閲覧システム」でも集計・閲覧が可能です。

    (3)の資料は、各都道府県民全体を対象としており、「がん情報サービス」で「全国がん罹患モニタリング集計」として報告されているほか、「グラフデータベース」での集計・閲覧、「集計表ダウンロード」でのダウンロードが可能です。

    2016年からは全国がん登録が開始され、全国単位の生存率データが今後公表される予定です。

  • Q3 5年生存率の資料はよく目にしますが、10年生存率に関するデータはありますか。

    A3

    「がん情報サービス」の「最新がん統計」に掲載されているほか、「集計表ダウンロード」でデータのダウンロードが可能です。

  • Q4 Webサイト「がん情報サービス」に掲載されているデータの引用方法を教えてください。

    A4

    集計表ダウンロード」のデータの場合は、各データの「出典」、原著論文などの引用方法に記載の出典を明記してください。

    その他の「がん情報サービス」に掲載された内容を転載する場合は、下記をご参照ください。

    著作権について

  • Q5 がん統計の国別データはありますか。

    A5

    国際がん研究機関(IARC)ではがんの統計についてのデータベースを公開しています(英語)。

    死亡

    • 世界保健機関死亡データベース
      世界各国のがん死亡統計をグラフと表で表示できます。各国の人口動態の実測値を用いているためデータのない国があります。

    罹患

    • 5大陸のがん罹患
      世界各地の「地域がん登録」から集められたがん罹患データをグラフと表で表示できます。

    生存率

    • ICBP-SURVMARK
      世界各地の「地域がん登録」から集められたがん生存率データをグラフと表で表示できます。
  • Q6 冊子「がんの統計」の最新版はいつごろ掲載されますか。

    A6

    最新のがん統計情報は「最新がん統計」でも公開しています。冊子「がんの統計」は毎年春に最新版が「がん情報サービス」の冊子「がんの統計」(公益財団法人がん研究振興財団)に掲載されます(2007年までは隔年刊行でしたが、2008年から毎年刊行となりました。2021年から刊行年とタイトルを一致させたため2020年は刊行なしになっています)。

  • Q7 米国のがん統計情報はありますか。

    A7

    米国ではがんの統計についていくつかの機関が情報を公開しています。

  • Q8 がん患者の再発のデータはありますか。

    A8

    がん患者の再発についての大規模な統計データはありません。再発の定義やデータ収集が難しいことが背景にあります。

  • Q9 がん検診の受診者と未受診者の生存率を比較したデータはありますか。

    A9

    検診発見例とそれ以外など、発見経緯別の生存率を比較したデータは「がん情報サービス」の統計情報には掲載しておりません。生存率は検診受診により見かけ上高くなることがあり、検診の有効性評価の指標として適切だとされていません(「がん検診について」参照)。

統計の算出方法や定義について

  • Q10 がんの罹患数の単位はなぜ「人」ではなく「例」なのでしょうか。

    A10

    罹患数は「新たに発生したがんの数」と定義されており、同一の人に複数のがんが診断されることがありますので、厳密には人数ではなく症例数です。「がん情報サービス」でも正確を期すために単位として「例」を用いています。同一の人に同一年に複数のがんが診断される頻度は高くありませんので(Q9参照)、「人」と表現しても大きな齟齬はありません。

  • Q11 「あるがんと診断された人が、その後ほかのがんと診断される」二次がんというのはどのくらいの頻度で発生するのでしょうか。

    A11

    日本全体の代表性のあるデータはありません。都道府県地域がん登録を用いた研究は大阪府(Cancer Science 2012; 103: 1111-20)や長崎県(Cancer Sci 2014; 105:890–896)で行われており、大阪府の研究では、1985年~2004年に60歳代で最初のがんと診断された人の場合、その後の10年間に二次がんと診断された割合は13.0%(男性16.2%、女性8.6%)であったと報告されています。いずれの研究でも、最初のがん種によって二次がんの種類と頻度が大きく異なることが報告されています(Q9参照)。

  • Q12 多重がんとは何ですか。

    A12

    同じ人に発生する異なるがんのことをいいます。重複がんともいいます。時間的な前後関係がある場合は二次がんと呼ばれます(Q11参照)。発生頻度の高いがん(胃がんなど)との組み合わせが多く、乳がん、子宮頸しきゅうけいがん、喉頭いんとうがんなどの比較的治りやすいがんとの重複も多いです。多重がんはがん患者全体の1~2%にみられ、遺伝性腫瘍の家系ではより多くみられます。また、共通の危険因子を持つがんの組み合わせが多重がんになりやすいといわれています。例えば、喫煙については、喉頭のほかに、肺、口腔こうくう咽頭いんとう、食道、膀胱ぼうこうなどに多重がんが発生しやすく、がんの化学療法、放射線治療、ホルモン療法のあとに治療に関連して多重がんが発生することもあります。がんの罹患数の統計では、多重がんは一定のルールに従って判断され、別個のがんとして集計されます。

  • Q13 大腸がんの数は、直腸がんと結腸がんの数を合わせたものですか。

    A13

    大腸がんの数は、結腸がんと直腸がんの数を合わせたものです。

  • Q14 子宮がんの数は、子宮頸しきゅうけいがんと子宮体がんの数を合わせたものですか。

    A14

    子宮がんの数は、子宮頸がん、子宮体がん、および部位不明の子宮がんの数を合わせたものです。部位不明の子宮がんとは、発症が子宮の頸部と体部のどちらか不明のものです。

統計結果の傾向について

  • Q15 がんは増えていますか、減っていますか。

    A15

    がんの死亡または罹患の増減を議論するときには、「粗率で見るか、年齢調整率で見るか」に注意する必要があります。一般的に、がんは高齢になるほど死亡率と罹患率が高くなります。したがって、例えば死亡の場合、高齢者の割合が小さい集団より大きい集団のほうががんの粗死亡率は高くなります。このような年齢分布の影響を除去してがんの増減を見るために、年齢調整死亡率が用いられます。
    粗死亡率と年齢調整死亡率でわが国のがん死亡の動向を見ると、粗死亡率は男女とも増加傾向にありますが、年齢調整死亡率は男女とも減少傾向にあります。つまり、わが国の近年のがん粗死亡率の増加は、高齢化が大きな要因となっています。
    がんの増減については「年次推移」にも解説があります。

  • Q16 最近増えているがん、減っているがんはどれですか。

    A16

    がんの増減についての情報は「年次推移」で公開しております。

  • Q17 ○○がんは、がん全体において何位ですか。

    A17

    がんの部位別の順位は「最新がん統計」で公開しております。

  • Q18 ○○がんの患者数、その将来推計を教えてください。

    A18

    がんの患者数(有病者数)とその将来推計は、「年次推移」に掲載しているほか、「集計表のダウンロード」でダウンロードが可能です。

統計の用語や数値の読み方について

  • Q19 がん対策と罹患率・死亡率の推移の関係を教えてください。

    A19

    がんの罹患率と死亡率は、がんの予防、早期発見(がん検診)、治療をめぐる状況によって増減すると考えられます。以下、がん対策とがん罹患率・死亡率の推移との関係を単純化して説明します。がんの予防対策が成功した場合、がんと診断される人が減りますので、まず罹患率が減り、その後死亡率が減ります(図1)。がんの早期発見対策(がん検診)が成功した場合、一時的にがんと診断される人が増えますので罹患率は増加しますが、やがて安定し、死亡率が減少します(図2)(ただし、大腸がんや子宮頸がんのように前がん病変の発見と治療が可能な場合は、早期発見対策の成功により罹患率も減少します)。がんの治療技術が進歩し、がんと診断された人の生存率が上昇した場合、罹患率は変化がなく、死亡率が減少します(図3)。実際はこれらが組み合わさったりほかの要因が影響したりするので、罹患率と死亡率の推移はもっと複雑な動きを示します。

    がん対策と罹患率、死亡率の関係

    • 予防型
      予防型
      がんの予防対策が成功した場合、がんと診断される人が減るため、まず罹患率が減少し、その後死亡率が減少する
    • 検診型
      検診型
      がんの早期発見(がん検診)が成功した場合、一時的にがんと診断される人が増えるため罹患率は増加し、その後死亡率が減少する(注)
    • 治療型
      治療型
      がんの治療技術が進歩し、がんと診断された人の生存率が上昇した場合、罹患率は変化がなく、死亡率が減少する

    (注)検診により前がん病変の診断・治療が可能な場合、罹患率も減少する

  • Q20 罹患数と患者数の違いを教えてください。

    A20

    罹患数はある期間中に「新たに」診断されたがんの数です。これに対し、患者数はある時点で存在しているがん患者の数(有病者数と呼ばれることもあります)です。ある時点の患者数は過去の罹患数の累積なので(厳密には死亡例、治癒例が減ります)、罹患数よりも多くなります。詳しくは、「がん統計の用語集」をご参照ください。

  • Q21 罹患率と有病率の違いを教えてください。

    A21

    罹患率(粗罹患率)は、ある期間中に新たに診断されたがんの数を、同じ期間の人口で割った値です。有病率は、ある時点で存在しているがん患者の数を、その時点の人口で割った値です。詳しくは、「がん統計の用語集」をご参照ください。

  • Q22 罹患率と累積罹患リスクの違いを教えてください。

    A22

    罹患率(粗罹患率)は、ある期間中に新たに診断されたがんの数を、同じ期間の人口で割った値です。例えば、2000年の日本の男性のがん罹患率が499.3(人口10万対)であった場合、2000年の1年間に男性10万人あたり約500例のがんが新たに診断されたことを意味します。
    これに対して累積罹患リスクは、年齢階級別の罹患率を一定の年齢まで足し合わせて求められ(注)、ある人がその年齢までにある疾患と診断される確率を表します。例えば、2000年の男性の累積生涯罹患リスクが49.0であった場合、男性が一生のうちにがんと診断される確率が49%であることを意味します(「男性の2人に1人は一生のうちにがんと診断される」と表現されることもあります)。
    単純に「人口あたり」という表現だけで比較した場合、罹患率の観察期間が通常1年であるのに対して、累積罹患リスクの観察期間は生まれてから一定の年齢に達するまで(あるいは一生)であることが通常ですので、累積罹患リスクのほうが大きい印象を与えます。しかし、罹患率と累積罹患リスクは異なる概念ですので、両者を数値同士で比較することには意味はありません。

    (注)正確な算出方法は文献をご参照ください(厚生の指標 52: 21-26, 2005; Lifetime Data Anal. 4: 169-186, 1998)
更新・確認日:2021年07月01日 [ 履歴 ]
履歴
2021年07月01日 内容を更新しました。
2014年09月09日 内容を更新しました。
2006年10月01日 掲載しました。
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