1.年次推移のまとめ
- がんの罹患数と死亡数は、人口の高齢化を主な要因として、ともに増加し続けている。
- 人口の高齢化の影響を除いた年齢調整率で見ると、がんの罹患は2010年代後半ごろまで増加しその後横ばい、死亡は1990年代半ばをピークに減少している。
- がんの罹患率の年次推移に関して、2015年から2016年の増加が顕著であるが、これは2016年の全国がん登録制度の導入による一時的な増加と考えられる。
- がんの生存率は多くの部位で上昇傾向にある。
人口の高齢化の影響を除いた
年齢調整率でみた場合
年齢調整率でみた場合
| 全がん | 罹患* | 男女計 | 1985年~2010年代後半ごろまで増加、その後横ばい。 |
|---|---|---|---|
| 男性 | 1985年~2010年代後半ごろまで増加、その後減少。 | ||
| 女性 | 1985年~2010年代後半ごろまで増加、その後横ばい。 | ||
| 死亡 | 男女計 | 1990年代半ばまで横ばいで、その後減少。 | |
| 男性 | 1990年代半ばまで増加し、その後減少。 | ||
| 女性 | 1990年代半ばの一時的な増減を除いて減少傾向。 |
主要部位別の年齢調整率の近年の傾向
| 罹患* | 男性 | 増加 | 食道、直腸、膵臓、前立腺、甲状腺、悪性リンパ腫、白血病 |
|---|---|---|---|
| 減少 | 胃、結腸、肝臓、胆のう・胆管、肺 | ||
| 横ばい | 大腸(結腸および直腸) | ||
| 女性 | 増加 | 食道、結腸、直腸、大腸(結腸および直腸)、膵臓、子宮、子宮頸部、白血病 | |
| 減少 | 胃、肝臓、胆のう・胆管 | ||
| 横ばい | 肺、乳房、子宮体部、卵巣、甲状腺、悪性リンパ腫 | ||
| 死亡 | 男性 | 増加 | 膵臓、白血病 |
| 減少 | 食道、胃、結腸、直腸、大腸(結腸および直腸)、肝臓、胆のう・胆管、肺、甲状腺 | ||
| 横ばい | 前立腺、悪性リンパ腫 | ||
| 女性 | 増加 | 膵臓、乳房、子宮、卵巣、白血病 | |
| 減少 | 胃、結腸、大腸(結腸および直腸)、肝臓、胆のう・胆管、肺、甲状腺、悪性リンパ腫 | ||
| 横ばい | 食道、直腸、子宮頸部、子宮体部 |
死亡、罹患とも増減の判断は文献 Journal of Epidemiology 2026 (doi: 10.2188/jea.JE20250559) の手法に基づいています。
※ 罹患データは、年次推移の検討を目的として、山形・福井・長崎の3県のデータを合わせて、実測値として集計したものです。これらの3県の地域がん登録(2015年まで)は、長期的に登録精度が高く安定しているため、登録精度の変化が罹患率の増減に及ぼす影響が小さいと考えられます。また、主要な部位のがんの増減について、これら3県を合わせたデータの日本全体への代表性が確認されています。2016年以降は全国がん登録の山形・福井・長崎の3県のデータを合わせて集計したものです。
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