75歳未満年齢調整死亡率
2007年4月、国のがん対策を総合的かつ計画的に推進することを目的として、「がん対策基本法」が施行されました。2007年6月にはこの法律に基づいて、「がん対策推進基本計画」(第1期)が策定され、全体目標の1つとして「がんによる死亡者の減少」が掲げられました。「75歳未満年齢調整死亡率」は第1期、第2期計画(2012年6月)の評価指標として用いられました。この指標が用いられたのは、年齢調整率を用いることで高齢化の影響を除去し、75歳以上の死亡を除くことで壮年期死亡の減少を高い精度で評価するという理由に基づいています。第3期計画(2018年3月)では評価指標として「75歳未満年齢調整死亡率」は用いられておりませんが、全体目標の1つである「科学的根拠に基づくがん予防・がん検診の充実」に「がんの死亡者の減少」の実現が掲げられています。
「がん対策基本法」では、各都道府県が国の「がん対策推進基本計画」を基本として、地域の状況を踏まえて「都道府県がん対策推進計画」を策定することとされています。ここでは、計画策定および評価のための資料として、国および都道府県別の75歳未満年齢調整死亡率のデータを提供します。
全がん
都道府県別75歳未満
年齢調整死亡率推移(2005年~2020年)
年齢調整死亡率推移(2005年~2020年)
注)基準人口は昭和60年(1985年)モデル人口を使用
元データ:人口動態統計による都道府県別がん死亡データ 全がん死亡数・粗死亡率・年齢調整死亡率
(asr75シート)
(asr75シート)
- 1990年代後半以降、全がんの75歳未満年齢調整死亡率は全国的に減少傾向にある。
- がん対策推進基本計画(第1期、第2期)では、75歳未満年齢調整死亡率を10年間で20%減少することを目標としていた。
(2005年92.4 → 2015年73.9; 人口10万対) - 国の75歳未満年齢調整死亡率は、2005年から2015年までの10年間で15.6%減少(92.4 → 78.0; 人口10万対)、2020年までの15年間で24.7%減少した(92.4 → 69.6; 人口10万対)。
全がん 75歳未満年齢調整死亡率 日本地図(2020年)
部位別では
- 胃がん・・・東北地方の日本海側で死亡率が高い。
- 肝臓がん・・・西日本で死亡率が高い。
- 肺がん・・・男性は近畿地方で死亡率が高い。
- 乳がん・・・大都市圏および東日本で死亡率が高い。
- 白血病・・・九州・沖縄地方で死亡率が高い。
注)基準人口は昭和60年(1985年)モデル人口を使用
元データ:人口動態統計による都道府県別がん死亡データ 部位別75歳未満年齢調整死亡率
(asr75シート)
(asr75シート)