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【医師向け】 2020年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2020-第16回]

(愛知県がんセンター/静岡県立静岡がんセンター/名古屋医療センター発信)
司会 愛知県がんセンター 薬物療法部 室 圭

本来、悪液質(cachexia)はがんに限らず、呼吸不全や心不全などの慢性消耗性疾患においてみられる栄養不良の終末像であり、栄養不良により衰弱した状態を指す言葉として古くから用いられてきた。最近の研究では、全身性炎症を伴う複合的な代謝性疾患であるという疾患概念が確立されつつある。がんに伴う病態の一つとしてがん患者にみられる場合、とくにがん悪液質(cancer cachexia)という。段階として、前悪液質、悪液質、不可逆的悪液質が提唱され、治療には早い段階での介入が必要であることもわかってきた。発生機序やその実態は依然不明瞭な点の多い病態であるが、今回、各種立場の視点から、がん悪液質の最新知見とともに、この病態への取り組みを発表していただく。

1. がん悪液質とは? 診断と治療ゴールについて

静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科 内藤 立暁

がん悪液質は、多くの悪性腫瘍に併存する機能的疾患であり、生命予後と機能予後を悪化させるのみならず、手術後の転帰、化学療法の毒性や免疫療法の効果にも影響することが注目を集めている。しかし未だ早期診断の方法も、標準的な薬物治療法も確立していないのが実情である。本発表では、がん悪液質診療の現状と、将来の治療開発の方向性の一つを提示する。

2. がん悪液質とリハビリテーションについて

愛知県がんセンター リハビリテーション科 吉田 雅博

がん悪液質が原因でリハビリテーションが必要となる主な問題点には、運動能力の低下、心理的な障害、摂食・嚥下障害などが挙げられる。がんリハビリテーションとして、今までいろいろな方法で周術期、進行期、緩和期に関わってきたが、特に高齢者や再建を要する周術期には、積極的に術前から介入してきた。我々の施設での、病期ごとの障害に対するその評価方法と対策、また今後の展望について述べたい。

3. 進行消化器がん治療における悪液質・サルコペニアの影響と栄養サポートの現状

国立病院機構名古屋医療センター 腫瘍内科 杉山 圭司

悪液質、サルコペニアは多くの進行消化器がん患者に認められる病態であるにも関わらず、予後やがん化学療法の効果や毒性に与える影響に関してはまだ十分な報告がない。最初に、進行消化器がん患者における体重減少やサルコペニアの影響を解析した最近の報告を紹介し、次に、最近の当院における進行消化器がん患者に対する栄養サポートの現状、今後必要となる臨床研究に関して議論したい。

更新・確認日:2020年11月25日 [ 履歴 ]
履歴
2020年11月25日 ビデオを掲載しました。
2020年10月28日 抄録を更新しました。
2019年12月24日 抄録を掲載しました。
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