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【多職種向け】 2023年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2023-第12回]

(佐賀県医療センター好生館発信)
司会 佐賀県医療センター好生館 緩和ケア科 小杉 寿文

コロナ禍において、全ての医療や介護の現場では、全ての活動が制限せざるを得なかった。人生の限られた時間を「如何に」「どこで」過ごすことが幸せなのかを考えさせられる状況であった。面会できないのであれば在宅で過ごすという選択肢を選択する家族も多く、緩和ケアとは本質的に何を重要視するべきなのかを考察したい。

1. 緩和ケア病棟での問題点

佐賀県医療センター好生館 緩和ケア科 久保 麻悠子

本来ならば患者家族をすべて包み込むようなケアを提供するべき緩和ケア病棟であるが、面会ができない状況で、孤独と不安を分断する必要性に迫られた。感染症受け入れ病院としての機能も維持する必要があり、面会時のPCR検査、面会者の選定、面会時間、看取り時の対応など現場は混乱を極め、スタッフの疲労も蓄積した状況を振り返る。

2. がん連携拠点病院の緩和ケア病棟からの地域連携

佐賀県医療センター好生館 一般相談支援センター MSW 馬場 早希

当院の緩和ケア病棟では、患者や家族が家で過ごしたいと希望した際に、主に地域医療連携センターの看護師と病棟担当のMSWが協働して在宅調整を担っている。コロナ禍になり当院も面会制限などを余儀なくされ、当院の緩和ケア病棟の在宅復帰率は上昇した。コロナ前とコロナ禍での在宅調整における変化や工夫、訪問診療や訪問看護ステーションなど在宅部門との連携の実際について報告する。

3. 在宅での問題点

医療法人コールメディカルクリニック佐賀院長 山口 宗孝

コロナ禍において、在宅や介護施設での療養がそれまで以上に重要となった。患者・利用者や家族にとっては生活の場であっても、訪問スタッフにとっては感染させてしまう危険性、また感染して別な家庭に媒介する危険性など慎重にならざるを得なかった。感染対策フル装備のコロナ禍初期、感染の危険性がある程度判明して感染しても家族の時間を優先した中期、ほぼコロナ感染を意識しなくなった現状などを考察したい。

更新・確認日:2023年07月27日 [ 履歴 ]
履歴
2023年07月27日 抄録を更新しました。
2022年12月16日 抄録を掲載しました。
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