- 日時
- 2023年09月28日(木)17:30~18:30
- テーマ
- がんゲノム医療連携病院におけるがんゲノム医療の現況
(岐阜大学医学部附属病院発信)
司会 岐阜大学医学部附属病院 病理部 宮崎 龍彦
がんゲノム医療は、2018年から、がんゲノム中核拠点病院・拠点病院・連携病院3種類の病院指定のもと、保健医療として施行されている。岐阜大学医学部附属病院は2019年にがんゲノム医療連携病院に指定されて以来、国立がん研究センター東病院とのエキスパートパネルに参加している。我々は、拠点病院取得を目指して、さらなる体制の確立を図っている。今回は九州がんセンター、新潟県がんセンターにもご参画いただき、地方に於けるがんゲノム医療への取り組み、拠点病院取得に向けての活動について報告し、その問題点を議論したいと考える。
1. がんゲノム医療連携病院におけるがんゲノム医療の現状 ~病理の視点を中心に
国立病院機構九州がんセンター 統括診療部病理診断科 田口 健一
当院は2018年4月よりがんゲノム医療連携病院、2019年10月拠点病院、2023年4月からは再度連携病院として指定を受けている。当院では、がんゲノム医療と遺伝医療は密接な関係を持ち、切り離せないとの考えからがんゲノム・遺伝医療部として、がんゲノム医療と共に遺伝医療を推進している。がんゲノム医療提供体制における当院が考えるがんゲノム医療と現状と課題について病理の視点も含めて報告する。
2. 地方のがんセンターにおけるがんゲノム医療
新潟県立がんセンター新潟病院 病理診断科 川崎 隆
当院は、2018年10月にがんゲノム医療連携病院に指定された。2020年2月に遺伝子パネル検査を開始し、同年3月より連携先の新潟大学医歯学総合病院のエキスパートパネルに参加している。2023年5月までに220人が検査を受け、39人(17.7%)が推奨治療を提案されている。また、27人(12.3%)に二次的所見が得られている。今回、エキスパートパネルの開催、二次的所見への対応、人材育成など地方のがんセンターの課題について考える。
3. 岐阜大学医学部附属病院におけるがんゲノム医療の現状と拠点病院昇格に向けた取り組み
岐阜大学医学部附属病院 病理部 宮崎 龍彦
岐阜大学医学部附属病院は2019年にがんゲノム医療連携病院に指定されて以来、国立がん研究センター東病院の連携病院としてがんゲノム医療に取り組んでいる。岐阜県は未だ県内にがんゲノム医療拠点病院を持たず、我々は拠点病院取得を目指して、さらなる体制の確立を図っている。症例の確保、キュレーション担当者の育成、ゲノムカウンセリングの体制整備、バイオバンクの整備、小児がんへの取り組みの体制整備、エキスパートパネル前日の「岐大パネル」の取り組み。これらの現状と問題店について議論していきたい。