- 日時
- 2023年12月14日(木)17:30~18:30
- テーマ
- がん支持療法としての抗凝固療法
(大阪国際がんセンター発信)
司会 大阪国際がんセンター 腫瘍循環器科主任部長 藤田 雅史
血栓は、がんそのものもしくはがん治療に伴う合併症として非常に重要である。その血栓に対するとして、低分子ヘパリンを使いにくい本邦では、DOACがその治療を担っていると思われるが、特に消化管がんなどの場合、出血に注意が必要である。今回は、DOACの効果、副作用など、大規模試験を中心にレビューし、実際のがん診療医の立場からの血栓に対するアプローチを概説していきたいと考えている。
1. がんセンターの中で循環器医が管理するがん関連血栓症の臨床実態と課題
大阪国際がんセンター 腫瘍循環器科主任部長 藤田 雅史
血栓は、がんそのものもしくはがん治療に伴う合併症として非常に重要である。その血栓に対するとして、低分子ヘパリンを使いにくい本邦では、DOACがその治療を担っていると思われるが、特に消化管がんなどの場合、出血に注意が必要である。今回は、DOACの効果、副作用など、大規模試験を中心にレビューし、実際のがん診療医の立場からの血栓に対するアプローチを概説していきたいと考えている。
2. 大腸癌の周術期における静脈血栓塞栓症対策
大阪国際がんセンター消化器外科・大腸外科 安井 昌義
静脈血栓塞栓症(VTE)は肺塞栓症 (PE) と深部静脈血栓症 (DVT) からなり、がん患者の死亡原因の第 2 位とされる。 大腸癌の周術期のPEによる死亡リスクを軽減するには周術期のVTE予防が必要である。 しかし、VTEの予防方法は、VTEのリスクと抗凝固療法による術後出血などの有害事象のリスクとのバランスを総合的に判断して決定する必要がある。当科で行った後向き観察研究やランダム化比較試験の結果を供覧し、大腸癌周術期のVTE対策について考察する。