このページの本文へ移動
文字サイズ
メニュー
【医師向け】 2017年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2017-第12回]

(長崎大学病院発信)
司会 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 腫瘍医学分野 池田 裕明

近年、様々な医療分野で再生医療、細胞医療が大きく進歩している。近年免疫チェックポイント阻害療法により注目されているがんの免疫療法の分野においても細胞療法の開発は目覚しく、場合によっては免疫チェックポイント阻害療法抵抗性のがん患者にも有効性を示すことが期待されている。今回は日本においてがんに対する独創的な新規の細胞療法、免疫療法を開発している演者3名の発表を通して、がんに対する免疫細胞療法の近未来への展望と今後の課題について議論したい。

1.細胞シート工学による皮下肝臓作製と術後急性肝不全予防

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 移植・消化器外科 堺 裕輔

(非公開)

病変の位置やサイズ、個数等によっては大量肝切除を必要とし、肝切除を断念せざるを得ない場合がある。一方、切除肝組織から調製した正常肝細胞の“自己肝細胞移植”により、術後急性肝不全予防が可能であると期待できる。今回、当科で行っている細胞シート工学と共培養技術を組み合わせた皮下肝臓作製と、術後急性肝不全を予防するための新たな技術・移植手法に関する基礎研究を報告する。

2.がんに対するTCR改変T細胞療法の開発

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 腫瘍医学分野 池田 裕明

(非公開)

免疫チェックポイント阻害療法抵抗性のがん患者の多くは体内の腫瘍反応性T細胞誘導が十分に誘導されていない場合が多いことが予想され、体外で人為的に腫瘍反応性T細胞を作成して輸注する遺伝子改変T細胞療法が有効であることが期待される。一つの代表的方法として腫瘍特異的TCR(T細胞レセプター)遺伝子を導入したT細胞の開発について、現時点の展望と問題点を概観し、非自己細胞の利用等の我々の試みを紹介する。

3.遺伝子改変技術を利用したがん免疫療法の最前線

山口大学医学系研究科 免疫学 玉田 耕治

(非公開)

がんに対する免疫療法の達成には、適切な標的抗原の同定と選択、標的抗原に対する強力な免疫応答の誘導、そしてがん免疫逃避機構の克服が必要である。これらの必要性を満たす手法として、キメラ抗原受容体(Chimeric Antigen Receptor: CAR)を利用した遺伝子改変T細胞療法の開発が進んでいる。CAR-T細胞療法は、現在世界中で多くの臨床試験が実施されており、急性リンパ性白血病を始めとする造血器腫瘍に対して極めて優れた治療効果が報告されている。しかしながら、現在のCAR-T細胞技術には克服すべき問題点も多く存在し、特に固形がんに対しては十分な治療効果を示すことが出来ていない。我々はCAR構造にさまざまな技術改良を加えることで、固形がんに対しても有効性を示すことのできる次世代型CAR-T細胞療法の開発を推進している。本講演では我々の試みを紹介すると同時に、遺伝子改変技術を利用したがん免疫療法の最前線について紹介する。

更新・確認日:2017年11月17日 [ 履歴 ]
履歴
2017年11月17日 ビデオ(非公開)を掲載しました
2017年07月06日 抄録を更新しました。
2017年03月08日 抄録を更新しました。
ページの先頭に戻る
相談先・
病院を探す