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【多職種向け】 2017年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2017-第14回]

(国立がん研究センター中央病院発信)
司会 国立がん研究センター中央病院 放射線診断科 放射線診断科長 荒井 保明

消化器がん領域のステント治療といえば、内視鏡による消化管狭窄に対するステント留置が挙げられるが、内視鏡的には対処困難な病態も多い。このような病態に対するIVRによるステント治療は十分に認知されておらず、治療自体が放棄されている場合も少なくない。本カンファレンスでは、このような病態に対するIVRによるステント治療を紹介する。

1.下大静脈症候群ならびに門脈狭窄に対するステント治療

静岡県立静岡がんセンター IVR科 新槇 剛

消化器がん領域においても血管閉塞によるトラブルは生じうる。たとえばリンパ節転移によってあるいは肝転移によって低圧系の血管である静脈や門脈は容易に閉塞し、症状が出現する。側副血行路の発達により症状が軽減する場合もあるが、門脈においては側副血行路の発達自体が新たな症状の原因ともなる。このような病態に対し、ステント治療は有効な治療手段であり、その手技と成績について紹介する。

2.輸入脚症候群に対するステント治療

愛知県がんセンター中央病院 放射線診断・IVR部 佐藤 洋造

輸入脚症候群は術後の癒着や腫瘍再発などが原因で起こり、急性胆管炎を併発すると重篤な状態に至る場合もある。一方、消化管の再建や癒着、腹膜播種などにより内視鏡的治療が困難な場合が少なくない。IVR治療としては、輸入脚の経皮的ドレナージおよびステント留置があり、アクセスルートでは経皮経肝的胆道ルートが一般的であるが、病態によっては他のルートも選択される。実例を通して、輸入脚症候群に対するIVR治療を紹介する。

3.胆管・十二指腸ステント

国立がん研究センター中央病院 放射線診断科 菅原 俊祐

胆管ステントは内視鏡医によりかなり複雑なものまでが治療可能となっているが、肝門浸潤や多発肝転移等による極端な分離型胆管閉塞や十二指腸狭窄を伴った症例、複雑な腸管再建後の症例などでは、内視鏡的治療が困難な場合もある。さらに、腹水貯留例や膵菅狭窄に対するIVR治療は不可能との誤解も多い。最後の治療手段とも言えるIVR治療がより広く認知されることが望まれ、実例を通し、このような症例に対するIVR治療を紹介する。

更新・確認日:2023年08月30日 [ 履歴 ]
履歴
2023年08月30日 ビデオを削除いたしました。
2017年11月21日 ビデオを掲載しました。
2017年09月29日 抄録を更新しました。
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