- 日時
- 2018年09月27日(木)17:30~19:00
- テーマ
- 融合画像を使用しての放射線画像診断の試み-がんの質的診断-
(群馬県立がんセンター発信)
司会 群馬県立がんセンター 放射線診断部 堀越 浩幸
画像診断機器のデジタル化、進歩、IoTの発達により、様々のモダリティ画像を用い、ワークステーション上で3次元画像や解析画像を作成可能になっている。今回私たちは、診断機器の画像から得られる融合(Fusion)画像を利用した放射線診断について、その有用性について報告したい。
1.Fusion画像の現状
群馬県立がんセンター 放射線診断部 堀越 浩幸
診断機器のデジタル化、進歩、IoTの発達により、様々のモダリティ画像をワークステーション上で3次元画像、解析画像、Fusion画像を作成可能になっている。特に高コントラスト画像と高精細画像のfusion画像は病変検出だけでなくがんの質的診断に迫ることが可能である。本発表ではfusion画像の現状について報告する。
2.Fusion画像とマルチモダリティで骨転移の病巣を“診る”の現状
群馬県立がんセンター 放射線診断部 川上 武
骨シンチは骨転移の検索に汎用されているが、非特異的な集積を示したり、低い空間分解能により評価が難しいことがある。また造骨性変化を伴わない病巣は認識できない。Working Stationアプリを用いて、近日に撮影したMDCT画像とシンチ画像のfusion像を作ることで集積部位の評価が容易となり、また骨シンチでは認識できない病巣やその活動性について、MRIを主としたマルチモダリティによる評価が重要であると思われ、症例を供覧したい。
3.がん・非がん病変における拡散強調画像を用いたFusion画像の有用性
栃木県立がんセンター 放射線診断部 小林 茂
拡散強調像は、がん診療においてほぼルーチンの撮影法となっている。また感染・炎症などの非がん病変診断でも、拡散強調像は様々な情報を与えてくれる。拡散強調像単独では解剖学的位置情報に乏しいが、少しの手間を惜しまずfusion画像を作成すれば、良好な解剖学的構造背景に、病変の検出・評価が一目で可能となる。がん・非がん病変における拡散強調像を用いたfusion画像の有用性について、症例呈示を中心に述べる。