- 日時
- 2022年07月14日(木)17:30~18:30
- テーマ
- 高齢がん患者の診療・ケア
(国立がん研究センター東病院発信)
司会 国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科 小川 朝生
高齢がん患者の診療・ケアにおいては、がん治療とあわせて、身体・精神機能の維持のほか、社会的支援の状況などの問題が重なる。ここでは、複合的な問題にいかに対応するのか、多職種の観点から検討したい。
1. 高齢者のがん診療の現状
国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科 小川 朝生
高齢がん患者支援の目標は、入院や治療という環境変化に伴う負荷の影響を最小限に留め、身体機能・精神機能を維持し、確実に地域の医療につなげること(ADL低下の予防、せん妄・BPSDの予防、再入院の予防)にある。ここでは、その課題を解決するため、①機能障害の把握、②Frailtyの評価、
③意思決定支援について概要を紹介する。
2. 高齢者のがん診療における多職種連携の実際
国立がん研究センター東病院 看護部 平野 勇太
高齢がん患者は生理学的な機能の低下や社会的経済的な制限など、患者それぞれの個人差が多く個別的な支援が求められる。患者の個別性を早期から見極め、それぞれに合わせた支援を提供するために、当院で実践している高齢者アセスメントの実際と入院前からの看護支援・多職種連携について紹介する。
3. がん診療を受ける高齢者に対する運動療法
国立がん研究センター東病院 リハビリテーション科 原田 剛志
日常診療において、身体機能が低下した高齢者に対して、がん治療が実施されることは比較的多い。身体機能の低下を早期に発見し運動療法を実施することは、高齢者のADLやQOLを維持向上させるために重要である。ここでは、がん治療を受ける高齢者に対する運動療法について述べていく。