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【多職種向け】 2022年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2022-第14回]

(岩手県立中央病院発信)
司会 岩手県立中央病院 産婦人科 三浦 史晴

近年、一般のがん診療の過程で遺伝性腫瘍と診断される症例が増えてきている。遺伝専門外来だけでは対応が追いつかず、今後はがん治療に携わるすべての職種のスタッフが遺伝性腫瘍について理解を深めておく事が必要となってくる。今回は「がん治療における遺伝性腫瘍の重要性」をテーマとして、遺伝性腫瘍の患者さんに対して医療者側がそれぞれの職種でどう向き合っていくか、そして実際の臨床の場ではどの様に遺伝性腫瘍の診断/治療が進められているのか、2名の演者の先生にご講演いただく。

1. チームで取り組む遺伝性腫瘍の診療~Gene Awarenessを通して

がん研究会有明病院 臨床遺伝医療部 認定遺伝カウンセラー 金子 景香

がん診療では、薬物療法の適応判断を目的としたコンパニオン診断やがん遺伝子パネル検査を契機として、遺伝性腫瘍が診断されることも増えてきた。遺伝性腫瘍の診断の意義は、がんの治療、予防、そして血縁者の健康管理に役立てられることである。そのために、診療科や職種を超えて、遺伝性腫瘍診療の目指す方向性を共通認識として持つことが大切だと考え、当院ではGene Awarenessを合い言葉に掲げたチーム医療を目指している。当院での取り組みを紹介し、患者さんやご家族に、遺伝子の情報を活用していただくために、医療者一人ひとりが各々の立場でできることについて考えたい。

2. がん診療における遺伝性腫瘍

がん・感染症センター都立駒込病院 遺伝子診療科 部長 山口 達郎

遺伝性腫瘍とは生殖細胞系列における病的バリアントを原因とする疾患である。遺伝性腫瘍には、若年発症、多発腫瘍、重複腫瘍、臓器特異的腫瘍、家系内集積などの特徴があり、これらを踏まえた診療(サーベイランス)が必要となる。近年、包括的ゲノムプロファイル検査により遺伝性腫瘍と診断される例も増えてきており、がん診療において遺伝性腫瘍は身につけておきたい知識である。

更新・確認日:2023年08月30日 [ 履歴 ]
履歴
2023年08月30日 ビデオを削除いたしました。
2022年09月13日 ビデオを掲載いたしました。
2022年08月09日 抄録を更新しました。
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