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【多職種向け】 2019年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2019-第2回]

(九州がんセンター発信)
司会 九州がんセンター 統括診療部長(消化管外科) 森田 勝

がん専門病院である当院では初代院長のモットーの「病む人の気持ちを」尊重することを病院理念としている。2016年度からは、病院長主導のプロジェクトとして医療の質、地域連携、研究等に関する全38チームを形成し活動を行っているが、代表的なチームの活動を紹介する。

1.がん治療と口腔ケア-口腔ケアチームの活動と成果-

九州がんセンター 歯科口腔外科 永井 清志

がん治療時の合併症の軽減のため「口腔管理」を行うことは重要で、がん治療成績の向上や患者のQOLを高めることが期待されている。近年、「口腔管理」による手術時の術後肺炎や挿管時の歯牙損傷の予防、化学療法や放射線治療時の口腔粘膜炎や歯性感染症の軽減などの効果が注目されている。今回、病院における口腔内の現状と問題点について供覧し、歯科医師の立場より「口腔ケアチーム」としての活動とこれまでの成果について報告する。

2.多職種チームで取り組む高齢者のがん医療

九州がんセンター 老年腫瘍科 西嶋 智洋

ひと言で「高齢者」と言っても、その中には様々な健康状態の患者がいる。そのため、当院では75歳以上の新規患者にG8という高齢者機能評価 (GA: Geriatric Assessment)のスクリーニングをしている。そして、G8の結果に基づいて老年腫瘍科でGAをおこない、患者毎の体のストレスへの耐性度そして治療の副作用・合併症の危険性を評価している。また評価によって明らかになった身体的,精神的そして社会的な問題に対して、多職種と連携して早期から必要な介入をおこなっている。

3.多職種によるAYA世代のがん対策チームの活動

九州がんセンター 小児科 中山 秀樹

思春期・若年成人(adolescent and young adult: AYA)世代のがんは、多様な種類がある一方それぞれが希少であり、患者特有の問題への対応など適切な支援が提供できていない状況があります。本年度からの「第3期がん対策推進基本計画」において、初めてAYA世代のがん対策が取り上げられました。当院の「AYA世代のがん対策チーム」の活動を紹介し、問題と今後の取り組みについて考えたいと思います。

4.今後のチーム医療の「あり方」

九州がんセンター 統括診療部長(消化管外科) 森田 勝

がん患者の診療においてチーム医療の重要性が強調されているが、その活動が有効か否かのエビデンスは乏しい。2018年4月よりチーム医療の「あり方」チームを作り活動を開始した。各チームの活動が「患者の視点」、「職員の視点」「医療の質の視点」、「医療経済の視点」から有効に機能しているか否かをアンケート・面接などにより、情報収集、問題点の抽出・分析を行うとともに、「あり方」チーム自体の活動も検証している。

更新・確認日:2023年08月30日 [ 履歴 ]
履歴
2023年08月30日 ビデオを削除いたしました。
2019年03月06日 ビデオを掲載しました。
2019年01月30日 抄録を更新しました。
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