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小児がんとは

更新・確認日:2020年03月31日 [ 履歴 ]
履歴
2020年03月31日 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」小児・AYA世代のがん罹患データ(2009年~2011年)を基に「主な小児がん」を更新しました。
2014年04月22日 2013年7月発行の冊子とがん情報サービスの情報を再編集し、掲載しました。

小児がんとは

小児がんは、小児がかかるさまざまながんの総称です。一般的には15歳未満にみられるがんのことです。

主な小児がんは、白血病、脳腫瘍、リンパ腫、神経芽腫しんけいがしゅはい細胞腫瘍・性腺腫瘍などです。血液のがんである白血病やリンパ腫を除き、大人ではまれなものばかりです。

神経芽腫、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)、肝芽腫など「芽腫」と呼ばれるがんの原因は、胎児の体の神経や腎臓、肝臓、網膜もうまくなどになるはずだった細胞が、胎児の体ができあがった後も残っていて、異常な細胞に変化し、ふえていった結果と考えられています。大人のがんとは異なり、生活習慣にがんの発生原因があると考えられるものは少なく、網膜芽腫やウィルムス腫瘍のように、一部遺伝するものもあります。
図1 小児がんの割合
図1 小児がんの割合
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 より作成

主な小児がん

小児がんの主なものについて以下の表にまとめました。

それぞれの病名は一般的なもので、白血病、リンパ腫、脳腫瘍には多くの種類があります。ほかの腫瘍も全身のあらゆるところで発生するため細かく分類されています。治療法も、がんの種類や場所、広がりによって、それぞれ異なります。
表1 主な小児がんの発生場所など
表1 主な小児がんの発生場所など 画像

小児がんの治療

小児がんは、手術治療、薬物療法、放射線治療、造血幹細胞移植などを組み合わせて治療します。
治療後には、体調の変化やがんの再発がないかなどを確認するため、検査を行います。入院を継続して経過観察を行うこともあります。

小児がんは発見が難しく、がんの増殖も速いのですが、成人のがんに比べて化学療法や放射線療法に対する効果が極めて高いのも特徴です。ここ数十年の医療の進歩で、現在では約7割~8割が治るようになってきました。がんの治療成績を示す指標の1つである、サバイバー生存率を図2に示します。

小児がんは、数が少なく種類が多いため、症例経験の多い病院での治療が望まれます。
図2 主な小児がんのサバイバー生存率※1(2002~2006年追跡例、男女計 %)
図2 主な小児がんのサバイバー生存率※1(2002~2006年追跡例、男女計 %)
がんの統計編集委員会編「がんの統計‘18」(がん研究振興財団) より作成

※「サバイバー生存率」とは
診断から一定期間が経過した時点を出発点とした時に、生存している人(サバイバー)のその後の生存率のことです。例えば2年サバイバーの5年生存率は、診断から2年生存している人のその後、5年間の生存率を示しています。(診断時から計算すると7年後に生存している割合)

年齢別子どもの死亡原因

わが国では年間2,000~2,500人の子どもが小児がんと診断されています。子ども10,000人に約1人の割合です。

表2はこどもの死亡原因を年齢別に示しています。4歳までは先天異常が死亡原因の1位ですが、それ以降は自殺を除けば、がん(悪性新生物)が死亡原因の1位です。
表2 年齢別子どもの死亡原因
表2 年齢別子どもの死亡原因 画像
厚生労働省政策統括官「平成29年人口動態統計(2018年)」 より作成

晩期合併症と長期フォローアップ

子どもは発育途中にあるため、治療の合併症がその後何年も経ってからあらわれることがあります。これを晩期合併症といいます。晩期合併症には成長・発達、生殖機能、臓器機能、二次がんに関するものなどがあります。

治った後も子どもの成長にあわせて、年齢や疾患、治療内容に応じた長期にわたるフォローアップが必要です。そのため、治った後も、必要に応じて定期的に受診します。子どもが自分の病気をきちんと理解し、健康状況などを自分で適切に管理できることが目標です。
小児がんでは治癒後も、晩期合併症などの医療面においてはチーム医療が、生活面や教育面では多職種によるさまざまなサポートが必要とされています。

また、全国の小児がん拠点病院の「がん相談支援センター」では、小児がんについてのさまざまなご相談をお受けしています。がんの診断から治療、その後の療養生活、さらには社会復帰と、医療や生活全般にわたって、疑問や不安を感じたとき、一人で悩まず、気軽に「がん相談支援センター」にご相談ください。

「小児がんとは」参考資料

1) 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」.小児・AYA世代のがん罹患データ(2009年~2011年),2018年
2) 日本小児血液・がん学会編.小児がん診療ガイドライン2016年版,金原出版
3) がんの統計編集委員会編.がんの統計‘18,がん研究振興財団,2019年
4) 厚生労働省政府統括官(統計・情報政策、政策評価担当).平成29年人口動態統計.2018年
5) JPLSG長期フォローアップ委員会長期フォローアップガイドライン作成ワーキンググループ編.小児がん治療後の長期フォローアップガイドライン.2013年,医薬ジャーナル社
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