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集学的治療

更新・確認日:2019年10月24日 [ 履歴 ]
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2019年10月24日 掲載しました。

1.集学的治療とは

1)集学的治療の目的

がんの治療法には、手術(外科治療)、薬物療法、放射線治療などがあります。治療法が進歩した現在においても、がんの種類や進行度によっては、それぞれ単独の治療法では十分な効果を得られない場合があります。そこで、より高い治療効果を目指して、これらの治療法を組み合わせて治療することを集学的治療といいます。

2)集学的治療の理念

医療は細分化や専門化がすすみ、それぞれの分野に専門家がいます。新しい治療法も次々に確立されていますので、すべての治療法やケアの方法について、どの医療者でも対応できるとは限りません。集学的治療では、多くの専門家がチームとなって連携しながら、ひとりひとりに合わせた治療を進めていきます。

2.集学的治療の実際

1)治療方針の決定

さまざまながん治療(手術、薬物療法、放射線治療)の専門家が、患者本人にとっての最善の治療について話し合う会議のことをキャンサーボードといいます。治療法についていろいろな意見がある場合や、まれな病気などで治療法が確立していない場合などに行われます。必要に応じて画像診断、病理診断などを専門とする医師や、看護師、薬剤師なども加わります。

担当の医師は検査を行いながら、その人のがんにもっとも効果が期待できる治療の組み合わせを探っていきます。年齢や性別、がん以外の持病、生活環境、本人の希望なども考慮して総合的に判断し、治療法を決めていきます。治療の開始後も定期的に検討し、治療法を変えていくこともあります。

2)集学的治療の実際

集学的治療は、主に、手術、薬物療法、放射線治療などを組み合わせて行います。その際には、支持療法や緩和ケア、療養生活に欠かせない栄養サポートなども行われます(図1)。
図1 集学的治療とは
図1 集学的治療とは

(1)支持療法

支持療法とは、がんそのものによる症状や、がんの治療に伴う副作用・合併症・後遺症の予防、治療、ケアのことを指します。支持療法は、療養生活の質の向上や、仕事などのこれまでの生活と治療を無理なく両立できるようにサポートします。例えば、感染症に対する抗生剤の投与や、細胞傷害性抗がん薬の副作用である貧血や白血球減少、血小板減少に対する適切な治療、吐き気・嘔吐(おうと)に対する制吐剤(せいとざい:吐き気止め)の使用などがあります。

(2)緩和ケア

緩和ケアとは、クオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)を維持するために、がんに伴う体と心のさまざまな苦痛に対する症状を和らげ、自分らしく過ごせるようにする治療法です。がんと診断された早い時期から身体的・精神的・社会的な苦痛について、つらさを和らげる医療やケアを積極的に行うことで、がん患者本人と家族の療養生活の質をよりよいものにしていくことができます。
●栄養サポート
がんによって食事が十分に取れない場合や、薬物療法や手術の影響で一時的に食事の量が減る場合があります。栄養状態が悪いとがんの治療を支える体力が維持できなくなります。入院中には医師・歯科医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・臨床検査技師などの多職種による栄養サポートチーム(NST)が関わり、治療前から食事・栄養管理の支援を継続して行うことが多くなってきています。
●作成協力
この「集学的治療」は、全国がんセンター協議会および厚労科研(H29がん対策‐一般‐005)の全面的なご協力により作成されました。
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