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AYA世代の方へ(15歳から30歳代)

AYA世代のがんの療養

~15歳から30歳代でがんと診断された人へ~

1.治療後の生活について考える

治療が完了したあとは、長期的なフォローアップ(経過観察)のために、定期的に検査を行います。定期検査は、晩期合併症、再発や転移の早期発見に役立ちます。早く気付くことができれば、その分早く対処できます。また、気持ちのサポートや日常生活を送る上でのアドバイスも受けることができます。

なお、小児科でがんの治療を受け始めた場合には、長期的なフォローアップのための通院でも、成人の診療科を受診するタイミングを考える必要があります。

また、AYA世代は、就学や就職、結婚などに伴う転居によって、通院先や担当の医師が変わることもあります。それに備えて、これまでにあなたが受けてきた検査や治療の記録を整理してまとめておくことが大切です。検査や治療の記録は、通院先や担当の医師が変わった場合に、適切な治療を受けるための助けになります。

検査や治療の記録は、これまで治療を受けていた病院からもらうことができます。また、治療が終わってからの通院の頻度や、治療後の生活について、わからないことや疑問に思うことなども、遠慮なく医療者に尋ねてみてください。

治療後のフォローアップや生活に関する医療者への質問の例

  • どのくらいの期間、定期的に検査を受ける必要がありますか?
  • 治療が終わってからは、どのような生活をしていけばよいですか?
長期的なフォローアップ、治療や検査などの記録について掲載されています。
主に18歳未満でがんを発症した人にむけて、健康管理に関する情報や相談窓口が掲載されています。

2.家族や周りの人との関わり、お金、学校、仕事について考える

がんと診断されて、家族のこと、お金のこと、学校のこと、仕事のこと、将来のことなど、さまざまなことが頭をよぎり、心配になったかもしれません。また、心に大きな衝撃を受けて何も考えられないような気持ちになったり、さまざまなことで悩んだり、どうしていいかわからなくなることもあるでしょう。

がんと告げられたときに起こるかもしれない心への影響と対処や、ストレスを和らげるためのヒント、生活のヒントなどを紹介しています。
ほかの人の体験談が役に立つこともあります。以下では、がんを経験した年齢やがんの種類、病気との付き合い方や家族との関係、生活のミニヒントなど、さまざまなテーマ別に体験談を探し、読むことができます。

1)家族や周りの人との関わり方について考える

親、兄弟、恋人・パートナー、子どもとの関わりは生活の中で切り離せないことです。どのように接したらよいのか悩んだときには、話しやすい医療者やがん相談支援センターのがん専門相談員に相談してみましょう。患者会などの同じような経験をしたことがある人と出会える場があるかについても、相談することが可能です。

家族や周りの人との関わり方に関する質問の例

  • 家族や周りの人に、どうやって病気について伝えたらよいでしょうか?
  • 家族や周りの人との関係に悩んでいます。どうしたらよいでしょうか?
  • 家族や周りの人との関係について、同じように悩んだ経験がある人と話すことができる場はありますか?
周りの人に病気のことを伝えることについて、いつ、誰に、どんなことを伝えるか等を考えるときのヒントを紹介しています。
未成年の子どもがいるがんと診断された方にむけて、主に子どもとのかかわりや、利用できる子育て支援制度について紹介しています。
親や、兄弟、恋人・パートナー、子どもとのコミュニケーションについて掲載されています。
がん相談支援センターについて紹介しています。

2)お金について考える

治療を受けるにあたっては、お金が必要です。治療のための医療費や生活費などの経済的な問題に対して、公的な助成・支援制度、介護・福祉サービスを利用できることがあります。治療にかかるお金のことや、利用できる制度やサービスがあるかどうかなどについては、ソーシャルワーカーやがん相談支援センターのがん専門相談員などにも質問したり相談したりすることができます。

経済面に関する質問の例

  • 治療費はどのくらいかかりますか?
  • 治療費以外にお金はかかりますか?
  • 医療費の負担を軽くする公的制度はありますか?
  • 傷病手当金の受給や保険料の支払い減免、生活費の助成など、利用できる制度はありますか?
お金と生活の支援について、利用できる公的制度や相談窓口、生活費等の助成や給付などについて確認できます。
AYA世代が活用できる医療費などの公的助成制度や、教育費、国民年金保険料の免除・納付猶予制度、相談窓口が掲載されています。

3)学校生活について考える

治療中や入院中は、これまでと同じように学校生活を送ることが難しくなるかもしれません。休学や復学、進学について、多くの人が悩んだり不安になったりします。そのようなときには、ひとりで悩まず、家族や友達、教職員、医療者など周りの人に相談してみてください。

学校生活との両立に関する質問の例

  • 学校は休まないといけませんか?休むとすると、どのくらいの期間ですか?
  • 病気や治療について、学校の先生にはどのように説明したらよいですか?
  • 学校生活で気を付けることはありますか?
治療中や治療後の就学、卒業、進学に関する支援、学校や教職員とのコミュニケーションについて掲載されています。

4)仕事について考える

これから就職する人、すでに仕事に就いている人、治療をしながらこれまでと同じように仕事を続けたいと考える人、一度休職してその後復職を計画する人など人それぞれです。新しく別の仕事に就きたいと考える人もいるかもしれません。

治療と仕事の両立に関することは、状況も選択も人によってさまざまです。仕事について考えるときには、自分の治療の状況や体の状態について担当の医師などの医療者にも確認し、知っておくことが大切です。

また、がん相談支援センターでは、治療と仕事の両立などこれからの働き方、職場への相談のしかた、就職活動、休職や復職などについても相談することができます。これからどのようにキャリアを積んでいくのかを考えるときには、他の人の体験が参考になるかもしれません。

仕事との両立に関する医療者への質問の例

  • 仕事をする上で気を付けることや、制限されることはありますか?
  • 入院期間はどのくらいですか?いつごろ復帰できますか?
  • 職場や上司には、体の状態についてどのように伝えればいいでしょうか?
これからの働き方や、職場への相談のしかた、就職活動のヒント、休職や復職、法的な権利や相談窓口が掲載されています。
これから就職を目指す若者や、働くことに悩みを抱える若い世代に向けた情報が提供されています。
更新・確認日:2023年03月10日 [ 履歴 ]
履歴
2023年03月10日 「症状を知る/生活の工夫」から「世代別の情報」へ移動しました。
2023年01月20日 「周りの人に病気のことを伝える」「未成年の子どもがいるがんと診断された方へ:子どもとのかかわりを考えるときに」へのリンクを追加しました。
2021年12月03日 「公益財団法人 がんの子どもを守る会 小児・AYA世代がん経験者みんなの健康管理サイト」へのリンクを追加しました。
2021年07月01日 掲載しました。
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