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小児がんの患者数(がん統計)

小児がんの患者数やがんの種類、生存率に関する情報です。

1.小児がんの患者数

小児がんの年間の罹患数

わが国では0歳から14歳の子どものうち、1年間に2,000~2,300人が小児がんと診断されています。これは子ども約7,500人に1人の割合となり、男子は女子に比べてやや高い傾向にあります。

表1 小児がんと診断された人数(2019年罹患数)
0~14歳 年齢階層別内訳
0~4歳 5~9歳 10~14歳
総数 2,117 926 554 637
1,151 483 303 365
966 443 251 272
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)より作成

小児がんの種類

小児がんの種類は、白血病や脳腫瘍が多く、他にリンパ腫、はい細胞腫瘍、神経芽腫しんけいがしゅなどがあります。大人のがんとは大きく割合が異なり、また大人ではほとんど見られないがんもあります。

図1 小児がんの割合
図1 小児がんの割合
全国がん登録(2016~2018年)より作成
(国際小児がん分類 ICCC-3に基づく0~14歳の7,531例[人]のデータ)
出典  Kayo Nakata, et al. Cancer incidence and type of treatment hospital among children, adolescents, and young adults in Japan, 2016–2018. Cancer Science. 2023; 114(9): 3770-3782.

小児がんと死亡原因

0~14歳の子どもの死亡原因のうち、がん(悪性新生物)の占める割合は全体では約1割です。年齢階層別でみると、0歳は1%に満たないものの、5~9歳では死因の約3割を占めています。

表2 子どもの死因順位(上段:死亡数 下段:死亡割合*)
第1位 第2位 第3位 第4位 第5位
0歳 先天奇形、
変形及び染色体異常
周産期に特異的な
呼吸障害等
不慮の事故 乳幼児突然死症候群 妊娠期間等に関連する障害
483人
(35.6%)
202人
(14.9%)
60人
(4.4%)
44人
(3.2%)
42人
(3.1%)
1~4歳 先天奇形、
変形及び染色体異常
不慮の事故 悪性新生物〈腫瘍〉 心疾患 肺炎
114人
(23.0%)
59人
(11.9%)
46人
(9.3%)
26人
(5.3%)
17人
(3.4%)
5~9歳 悪性新生物〈腫瘍〉 先天奇形、
変形及び染色体異常
不慮の事故 その他の新生物〈腫瘍〉 心疾患
89人
(28.6%)
29人
(9.3%)
28人
(9.0%)
14人
(4.5%)
13人
(4.2%)
10~14歳 自殺 悪性新生物〈腫瘍〉 不慮の事故 先天奇形、
変形及び染色体異常
心疾患
119人
(28.2%)
84人
(19.9%)
34人
(8.1%)
25人
(5.9%)
19人
(4.5%)
*死亡割合:それぞれの年齢別死亡数を100とした場合の割合
厚生労働省「令和4年人口動態統計(2022年)」より作成

2.小児がんの生存率

小児がんは早期発見が難しく、がんの増殖も速いのですが、成人のがんに比べて化学療法や放射線療法に対する効果が極めて高いのも特徴です。

小児がんは治療後もさまざまな合併症が生じる場合があるため、長期の経過をみていく必要があります。治療後に現れる合併症を晩期合併症といいます。また、こうした合併症に早く気づき、適切な対応を行うために、長期間のフォローアップを受けることが大切です。くわしくは、関連情報をご覧ください。

がんの治療成績を示す指標の1つとして、生存率があります。生存率とは、がんと診断されてからある一定の期間経過した時点で生存している割合のことで、通常はパーセンテージ(%)で示されます。がんの治療成績を表す指標としては、診断から5年後の数値である5年生存率がよく使われます。

なお、生存率には大きく2つの示し方があります。1つは「実測生存率」といい、死因に関係なくすべての死亡を計算に含めた生存率です。他方を「相対生存率」といい、がん以外の死因を除いて、がんのみによる死亡を計算した生存率です。

国立がん研究センターがん対策研究所がん登録センターが公表している小児がんの5年生存率の集計結果は表3通りです。

データは平均的、かつ確率として推測されるものであるため、すべての人に当てはまる値ではありません。

表3 小児がんの5年生存率
調査施設数
(か所)
調査対象数
(人)
実測生存率
(%)
相対生存率
(%)
白血病 102 946 87.9 88.0
リンパ腫 86 203 90.6 90.7
脳腫瘍 156 698 74.5 74.6
神経芽腫 68 163 78.5 78.6
網膜芽腫 27 105 95.2 95.4
腎腫瘍 32 50 93.8 93.8
肝腫瘍 43 69 87.0 87.1
骨腫瘍 58 136 70.4 70.5
軟部腫瘍 78 151 79.2 79.3
胚細胞腫瘍 98 199 96.5 96.6
がん診療拠点病院等院内がん登録生存率集計報告書_5年生存率集計報告書2013-2014年より作成
更新・確認日:2023年10月27日 [ 履歴 ]
履歴
2023年10月27日 「1.小児がんの患者数」の「図1 小児がんの割合」「表2 子どもの死因順位」を更新しました。
2023年03月10日 構成を「1.小児がんの患者数」「2.小児がんの生存率」に変更し、全体の内容を更新して、「世代別の情報」に掲載しました。
2021年07月01日 小児がん情報サービスから移動し、内容を再編して、タイトルを「小児がんの患者数(がん統計)」とし、「ライフステージ別の情報」に掲載しました。
2014年04月22日 2013年7月発行の冊子とがん情報サービスの情報を再編集し、「小児がんとは」を小児がん情報サービスに掲載しました。
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