1.GIST(消化管間質腫瘍)について
1)GIST(消化管間質腫瘍)とは
GISTは、消化管間質腫瘍を示す英語Gastrointestinal Stromal Tumorの略称です。GIST(消化管間質腫瘍)は、消化管の壁にできる悪性腫瘍の一種(肉腫)です。
GIST(消化管間質腫瘍)は、粘膜の下に腫瘤状の病変を形成し、粘膜から発生する胃がんや大腸がんとは異なる性質を示します。
GIST(消化管間質腫瘍)の発生部位は、胃や小腸が多く、大腸、食道はまれです。
2)症状
GIST(消化管間質腫瘍)は、多くの場合、早期では無症状です。腫瘍が大きくなると、腫瘍からの出血による下血(赤または真っ黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、貧血などの症状があらわれることがあります。
しかしいずれもGIST(消化管間質腫瘍)のみに特徴的な症状ではないため、早期発見が難しい病気です。
2.検査
がんの疑いがあるときや治療中・治療後に受けることの多い検査についての情報は、「がんの検査について」をご参照ください。
3.治療
GIST(消化管間質腫瘍)の治療に関する情報が掲載されています。
4.療養
「症状を知る/生活の工夫」には、がんの治療に伴う症状や自宅での生活の工夫などに関する情報を掲載しています。
がんと診断されてからの仕事については「がんと仕事」、医療費や利用できる制度、相談窓口などのお金に関する情報は「がんとお金」をご参照ください。また、「がん相談支援センター」でも相談することができます。
「地域のがん情報」では、各都道府県等が発行しているがんに関する冊子やホームページへのリンクを掲載しています。併せてご活用ください。
5.臨床試験
国内で行われているGIST(消化管間質腫瘍)の臨床試験が検索できます。
がんの臨床試験を探す チャットで検索
※入力ボックスに「GIST」もしくは「消化管間質腫瘍」と入れて検索を始めてください。チャット形式で検索することができます。
がんの臨床試験を探す カテゴリで検索 消化管の希少がん
※「カテゴリで検索」では、広い範囲で検索します。そのため、お探しのがんの種類以外の検索結果が表示されることがあります。
- 臨床試験への参加を検討したい場合には、今おかかりの担当医にご相談ください。
- がんの種類によっては、臨床試験が見つからないこともあります。また、見つかったとしても、必ず参加できるとは限りません。
6.患者数(がん統計)
消化管間質腫瘍は、新たに診断される人が10万人あたり1人と少ないがんです。日本では、発生部位として胃の割合が約40%~60%と高く、次いで小腸で約30%~40%、大腸で約5%となっています。
7.発生要因
GISTが発生する要因として、細胞の増殖に関わるたんぱく質の異常があります。主にKITまたはPDGFRΑと呼ばれるたんぱく質が関わっており、これらのたんぱく質の異常はそれぞれc-KIT遺伝子、PDGFRΑ遺伝子の突然変異によって発生します。
8.相談先・病院を探す
情報や病院などが見つからないときにはご相談ください。
9.関連する情報
がんの治療を始めるにあたって、参考となる情報です。
10.参考資料
- 日本臨床腫瘍学会編.新臨床腫瘍学 改訂第5版.2018年,南江堂.