1.胸部のSMARCA4欠損腫瘍について
1)胸部のSMARCA4欠損腫瘍とは
胸部のSMARCA4欠損腫瘍(SMARCA4-deficient thoracic tumor)は、SMARCA4と呼ばれるがんに関わる遺伝子の変異によって、SMARCA4タンパク質が欠損することでできる腫瘍です。ただしSMARCA4遺伝子変異の有無だけで診断が決まるわけではありません。胸部のSMARCA4欠損腫瘍であるかどうかは、その他の検査結果も合わせ、病理医が診断します。
以前は胸部の肉腫や肺がんの一部として治療されていましたが、2015年に初めて新たな種類のがんであることが報告されました。その後、研究が進められていますが、診断や治療方法に関する情報はまだ少ないのが現状です。
2)症状
胸部のSMARCA4欠損腫瘍は、咳や痰、胸の痛み、動作時の息苦しさなどの症状が起こることがあります。どの症状も、胸部のSMARCA4欠損腫瘍だけに起こるものではなく、他のがんや呼吸器などの病気にもみられる症状です。
3)さらに詳しい情報
胸部のSMARCA4欠損腫瘍は、診断される人が人口10万人あたり6例(人)未満のがんです。このように、診断される人が少ないがんのことを希少がんといいます。胸部のSMARCA4欠損腫瘍や治療に関する詳しい情報は、国立がん研究センター希少がんセンターのウェブサイトで公開されています。
2.相談先・病院を探す
希少がんの電話相談窓口や病院の探し方に関する情報は関連情報のページをご覧ください。
なお、がんに関する相談窓口「がん相談支援センター」は、全国の「がん診療連携拠点病院」「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されています。がんや治療、仕事やお金、生活の工夫や利用できるサポートなど、困ったときにはどのようなことでも相談することができます。情報や病院などが見つからないときにもご相談ください。
3.検査・治療や療養などに関する一般的な情報
がんの診断から治療までの流れや治療などに関する情報は関連情報のページをご覧ください。
作成協力
国立がん研究センター希少がんセンター