1.小腸がん(十二指腸がん・空腸がん・回腸がん)について
1)小腸がん(十二指腸がん・空腸がん・回腸がん)とは
小腸は、胃と大腸の間にある6~7メートルほどの消化管で、胃に近い方から十二指腸、空腸、回腸の3つの部分で構成されます。小腸がんは小腸に発生する腫瘍で、およそ45%が十二指腸、35%が空腸、そして20%が回腸に発生するとされます。
小腸がんの組織型(がんを顕微鏡で観察した外見)には、神経内分泌腫瘍、腺がん、悪性リンパ腫、GIST(消化管間質腫瘍)、平滑筋肉腫などがあります。このうち、神経内分泌腫瘍が最も多く、次に腺がんが多いとされています。
2)症状
小腸がんは、多くの場合、早期では無症状です。進行すると、腹痛や腹部膨満感(おなかが張った感じ)、吐き気や嘔吐、がんからの出血に伴う症状(貧血、便に血が混じる)などが起こります。また、がんが胆汁の出口をふさいでしまうことによる黄疸(皮膚や白目が黄色くなること)が出ることがあります。
十二指腸より奥は通常の上部内視鏡検査(胃カメラ)による観察ができないため、小腸がんは早期発見が難しいとされています。そのため多くの場合は、便潜血検査や上記の症状をきっかけとして、進行した状態で発見されます。
3)さらに詳しい情報
小腸がんは、診断される人が人口10万人あたり6人未満のがんです。このように、診断される人が少ないがんのことを希少がんといいます。小腸がんや治療に関する詳しい情報は、国立がん研究センター希少がんセンターのウェブサイトで公開されていますので、関連情報をご確認ください。
2.相談先・病院を探す
希少がんの電話相談窓口や病院の探し方に関する情報は下記のページをご覧ください。
なお、がんに関する相談窓口「がん相談支援センター」は、全国の「がん診療連携拠点病院」「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されています。がんや治療、仕事やお金、生活の工夫や利用できるサポートなど、困ったときにはどのようなことでも相談できます。情報や病院などが見つからないときにもご相談ください。
3.検査・治療や療養などに関する一般的な情報
がんの診断から治療までの流れや治療などに関する情報は下記のページをご覧ください。
作成協力
国立がん研究センター希少がんセンター