1.腟がんについて
1)腟がんとは
腟は子宮頸部と外陰をつなぐ長さ6~8cmの筒状の臓器で、膀胱と尿道の後ろ、直腸の前にあります。腟は表面をおおう粘膜と、筋層からなっています(図1)。
腟がんは主に膣の粘膜の部分から発生し、進行すると粘膜の下の筋肉、さらには周囲の臓器にまで広がることもあります。また、近くのリンパ節や離れた臓器に転移することもあります。
がんの組織型(顕微鏡でのがんの組織の見え方)による分類では、腟がんのほとんどは扁平上皮がんで、ヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)への感染が原因でできることが多いといわれています。
2)症状
腟がんでは、不正出血やおりもの、性交中の痛み、下腹部の痛み、排尿時の痛み、腟内のしこり、便秘などの症状があらわれることがあります。しかし、これらの症状は初期にはあらわれないことが多く、子宮頸がん検診などで見つかることがあります。
3)さらに詳しい情報
腟がんは、診断される人が人口10万人あたり6例(人)未満のがんです。このように、診断される人が少ないがんのことを希少がんといいます。腟がんや治療に関する詳しい情報は、国立がん研究センター希少がんセンターのウェブサイトで公開されています。
2.相談先・病院を探す
希少がんの電話相談窓口や病院の探し方に関する情報は関連情報のページをご覧ください。
なお、がんに関する相談窓口「がん相談支援センター」は、全国の「がん診療連携拠点病院」「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されています。がんや治療、仕事やお金、生活の工夫や利用できるサポートなど、困ったときにはどのようなことでも相談することができます。情報や病院などが見つからないときにもご相談ください。
3.検査・治療や療養などに関する一般的な情報
がんの診断から治療までの流れや治療などに関する情報は関連情報のページをご覧ください。
作成協力
国立がん研究センター希少がんセンター